EPISODEⅠ 人生の始まり
とある日の午後10時頃。
雲ひとつ無い夜空からは無数の流れ星が降り注ぐ。
その中で2つの輝く星が、
途轍も無い速度で、この世界に落下した。
薙倒れた木々の真ん中に少女と少年、2人が
少女は長い髪を2つに揺らめかせて、
ぷはぁ、とこの世界で初めて息をする。
「痛ぁ!バカみたいな速さじゃん!!」
少年は無造作に広がる毛先を弄りながら、
はぁ、と深い深い溜め息を付く。
「やばい、思いっ切りアタマ打った…」
ふらふらとよろめき、2人は立ちあがる。
辺りを見渡しても"人間"は見当たらない。
元より概念だった2人はお互いを見つめ合う。
「
少女の姿になっても、
「
少年の姿になっても、
お互い指差して笑いあって、
数刻、人間に似せるための練習を繰り返した。
そんな、夜の下。森の中に灯す光。
突然、声が聞こえた。
「…あ、あなたたち、誰?!」
明るく照り付ける光を浴びて2人は目を細める。
「ま、眩しいよ……!!」
光の奥を見ると4人の人間が警戒した様子でこっちを見ていた。
「あ、ごめんね…?!」
「なんだ、人だったのか…!」
「まじビビらせんなよ~。」
「はぁ…、よかった…。」
人間たちは各々話し始めるが、
対話が初めての2人がついていけるはずもなくて。
「あの…、君達は、人間だよね…?」
あまりに突拍子もない質問に、4人は一瞬戸惑う。
最初に、長い黒髪を風に靡かせた女の子が口を開いた。
「…私、
それを合図に、他の3人も自己紹介をしてくれた。
「俺は
黒い髪に目立つピンクのメッシュ髪。なんかテンション高い。
「
奇抜な恰好をしている金髪の女の子。
「え、えっと…。
おっとりした可愛い雰囲気の男の子。
人間全員の名前を聞いてから、
「待って、やばい。覚えられないかも…。」
「あはは!まあ徐々にだね!」
「…ありがとう、
「は、記憶力えぐすぎんだろ…。」
「名前くらい覚えて然るべきだろう?」
「ま、まあまあ!ところで2人の名前は?」
また、
「ボクは
「…え。オ、オレは
ただ、ここから
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