豆は賞・さいかわ葉月賞編
さいかわ葉月賞 豆は賞 発表ならびに講評
今回のさいかわ葉月賞のテーマは、『夏』。
審査員は、前回に続きまして二度目の拝命となりました。
前回のさいかわ水無月賞よりも、さいかわ葉月賞では参加者の皆様が更にテーマ『夏』についてを深く考察されていたなあと思いながらレギュレーション内の全作品を拝読いたしました。
まずは、さいかわ葉月賞にご参加頂きました皆様への感謝を申し上げたく存じます。
そして、今回のさいかわ葉月賞、豆は賞は、クロノヒョウ様の『八月の空』とさせて頂きます。
先に申し上げましたとおり、今回の葉月賞は、前回以上にテーマについて真剣に取り組まれたと感じさせる作品群を拝読させて頂きました。
その中からこちらの作品を選ばせて頂きましたのは、作者の『夏』への確固たる意思を感じたからです。
作品に、読ませたいという作者様の芯がございますことは、作品の強みです。
読ませたいというものを読ませるのではなく、読みたいと思わせる強さが本作にはございました。そこを、高く評価いたします。
続きまして、作品の解説に参らせて頂きます。
影が怖い。特に、人の影が。
主人公が怖いと感じたその理由。
それが、なぜそうであるのか、をすぐに想像できる人と、そうではない人。
生まれた地域、時代、教育。様々な理由があることでしょう。
ですが、主人公はそれを否定するでもなく、肯定するでもなく、ならば、伝えればよいという姿勢で立ち向かう決意をいたします。
ラスト近く。
影の怖さに立ち向かうだけではなく、なぜ影の怖さというものが生じたのか。
二度と影への怖さを生ませてはならない、それを伝えていく。
自分には、仲間には、その手段があるのだから。
この結論は、誰に言うでもなく、主人公が見つけたもの。読み手からしましても、大いに納得がいくものです。
最後まで拝読をしましたこと、それが、そう決意をした主人公への読み手からの声援になればよい、と思わずにはいられない作品でございました。
クロノヒョウ様、こちらの作品を拝読できましたこと、誠にありがとうございました。
葉月賞にご参加頂きました皆様、参加作品をお読み頂きました皆様にも、ほんとうにありがとうございます。
そして、主催者犀川よう様、ともに審査をさせて頂きました惣山沙樹様、大隅スミヲ様、狐様。
厚く御礼を申し上げます。
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