第113話 ショタ食い欲しがり妹を分からせピストン

――――【愛目線】


「ううっ、ぎもぢ悪い……」


 もしかしておにぃの赤ちゃんができた!?


 だったら良いと思ったんだけど、そういう気持ち悪さじゃない。なにか愛に対してどろどろグチャグチャしたキモい想いを抱いたおじに視姦されいるような気がした。しかも生まれ変わるまえから愛に執着しているような……。


 愛のことをえっちな目で見ていいのはおにぃだけなのに!


 それだけならまだ良かったけど、なんだかおにぃのことが無性に心配になってくる……。おにぃがまさかブラッドの中の人になっちゃうなんて思ってもなかったから、ブラッドの死亡フラグてんこ盛りにしちゃってた……。


 そんな死亡フラグを物ともしないどころか、あれだけフリージアちゃんとリリーから愛されて、一生懸命に努力したおにぃがスパダリ程度に負けるわけなんかないんだけど、なぜか胸騒ぎがしてきてならない。


 早くおにぃのところに行かなくちゃ!



――――【ブラッド目線】

(リリーと落ち合う宿屋にて)


「ふ~ん、ふ~ん」


 リリーがエーデルワイスを舐めまわすようにまじまじ見て、見終えるとジト目で俺を見てきた。


 きょとんとしているエーデルワイスを横目に俺にひそひそ声で囁いてくるリリー。


「また性欲処理のために女の子を連れてくるなんて、ハーレムでも造るつもりですかぁ?」

「痴れも――――」


 俺をさも性欲モンスターみたいに例えて、揶揄からかってくる。ブラッドがブチ切れて、強い語気でリリーを叱責しようとしていたが慌てて口を塞いだ。いま、リリーは俺の姉というポジションなのだ。


 ここでリリーを叱ってしまうと俺たちの正体がエーデルワイスにバレてしまう。


「勘違いするな、この娘は王子妃選のために連れてきた娘だ」

「じゃあ、もう味見しちゃったとか?」

「ううっ、ううっ、リリーネル姉さまがボクをいじめるぅぅーーっ!!!」


 俺はリリーの側から離れ、エーデルワイスの下へと駆け寄った。


「えっ、と……どうされました、グラッドさま?」

「あのね、リリネル姉さまがボクのこと、えっちな男の子って言ってくるの」

「なっ!?」


 エーデルワイスは俺の頭を撫で、よしよしとあやしてくれており、一方のリリーは俺が側を離れたことで、悔しそうにハンカチを噛んでいる。


 できたっ!


 ついに成功だ。


 ブラッドのままだと何度練習してもダメだったが、【幼体化】した影響からなのか、偉そうな口振りが消えていた。もちろん幼くなっても何度も練習したことは言うまでもない。


 それにしても酷い話だ。


 俺はハーレムなんて造る気なんてさらさらない。むしろフリージアに逆ハーレムを造ってもらい、彼女がスパダリたちに囲まれてしあわせな生活を影からスローライフを送りながら見守る計画だったのに、為すことやることすべて上手くいかない。


 どうして、女主人公やヒロインたちが俺のところに集まってくるんだよ!


 俺が心のなかで不平不満を漏らしているとエーデルワイスは軽く咳払いしたのち、リリーに挨拶をする。


「リリネルさま、ご挨拶が遅れたこと謝罪申し上げます。お初にお目にかかります、エーデルワイス・イズランドと申します」


 俺のまえでも見せた見事なまでのカテーシーを目の当たりにしたリリーの顔つきが変わる。


「ふーん、なるほどね。身なりこそ、どこの馬の骨ともしれない娘と思ったけど、ちゃんと貴族の教育を受けた令嬢だったのね。いいでしょう、この令嬢評論家であるリリネル・ライオネルはあなたを令嬢と認めます。私たちライオネル商会があなたを全力でバックアップいたしますわ」


 エーデルワイスの挨拶を受け、リリーは胸に手を当て返礼する。


 しかし令嬢評論家とは……?


 リリーは以前のようにフリージアをいじめていたときから性根を入れ替えているので、教育面ではリリーに任せておけば安心だと思うのだが。



 割とコミュ力高めのリリーにエーデルワイスを任せ、俺は一人で部屋で休んでいたときだった。


「ほら、やっぱり。いくらブラッドさまでも子どもになっちゃえばすぐ寝ちゃうんだから♡」


 忍び足で近づいてくるが、聴力を鍛え上げた俺には手に取るように分かる。聴力そのものを上げることは難しいのだが、俺は耳介に付随する筋肉を鍛え、象のように動かせるようになることで集音を増していた。


 声の主はリリー。


「あん、私好みのかわいい寝顔! さっきはエーデルワイスに甘えていたけど、私に甘えなさいよぉ」


 昼間に俺がしがみついたエーデルワイスを物欲しそうに羨ましがっていたから、来襲するかと読んでいたが予想がばっちり当たる。薄目でリリーの表情を窺うと頬を膨らませて、拗ねているようだった。


 しかしリリーはかわらしい表情からエロサキュバスみたいな瞳になり、どん引きされてもおかしくない行動に出た。


「はいっ! むきぞうさんがこんにちはしてきましよぉ」


 リリーは俺が眠っているとすっかり思い込んでいるのだろう。恐ろしいことに俺の寝間着のズボンとパンツを一気に下ろしたのだ。


「はあ、はあ、お姉ちゃんがおっきさせてあげますわね、はあはあ……♡」


 リリーの荒い息が股間にダイレクトアタックしてくる。


 それだけに収まるわけがなく、リリーは俺のむき出しのぞうさんに舌を……。


―――――――――自主規制―――――――――


 パオーン♪ 鼻からブッシャーーー!!!


―――――――――自主規制―――――――――


「あはっ、スゴっく濃い……。エーデルワイスに無駄撃ちしたなんて、疑ってごめんなさい……。私のあそこでお詫びするから許して……」


 あわびでお詫びとは?


 リリーのショタへの性欲は留まることを知らず、強制的に肥大化させれた俺の下半身はリリーのあわびへと格納されようとしていた。


「はあ、はあっ、久しぶりのブラッドさまの種付け……。入れただけでイッちゃいそう」

「なにをしている! こんなところをエーデルワイスにでも見られたらどうするのだっ!」

「ご、こめんにゃしゃいーーーーい♡♡♡」


 俺とリリーは実の姉弟という設定なのに……。


 謝りながらもしっかりと俺に騎乗合体してくるリリーの抜け目の無さっていったら、なかった。


―――――――――あとがき――――――――――

怒涛のバンダイ新作の予約戦争を終えた作者です。最近はある程度時間が立てば供給されてゆきますがなかなか再販されない商品があるので、困りものです。

それにしてもヨ○バシには参りました……。あ……ありのまま昨日起こったことを話すぜ! カートに入って、いざ精算ページに移ったんですが次の瞬間、あとから買うに商品が表示されてるんですよ。いや買えてないんかーい!!! ヨドバ○は安い物でも送料無料とかありがたいお店なので、悪くは言いたくないんですけどね。

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