第97話 独占欲つよつよ妹の赤ちゃん部屋2
なにも履いていない姿を俺に見せつけてくる愛を見ていると思い出す。
愛が小学校に上がるとおませさんになってしまっていた。両親が仕事に行ってしまったあとのことだ。
俺と愛がニチアサの子ども向け番組を一緒に見ていた。二人の魔法少女たちが悪の組織と拳でバトルしていると怪人の攻撃で転んでしまいスカートから太股が露わになってしまう。子ども向けなのに妙にその子たちが色っぽく見えてしまっていた。
そんな俺の心のなかを見透かしたのだろうか?
愛がテレビを遮り、俺のまえに立つ。涼しげな水色のワンピースの裾をめくった愛からはおパンツが見えていた。サービス精神にあふれているのだろうか、ファッションショーよろしく後ろを向いた愛のおパンツにはくまさんがプリントされている。
流石、俺の妹の愛!
とにかくかわいい!!!
いやそうじゃない。ここは保護者として示しをつけないとならなかった。
『愛、人前でスカートをめくってはいけません』
『愛は人前でなんかめくらないもん。おにぃのまえだけだもん』
『俺のまえでもだめだもん』
『うう、おにぃの分からず屋ぁ』
『確かにいまの愛からは俺は分からず屋ぁに見えるかもしれない。だけどな、下着を見せたりするのは本当に好きな人のまえでだけするんだよ。分かったかな?』
愛に諭すといつもは聞き分けの良い愛がいやいやと左右に首を振っていた。
『ううん、違うのぉ! もう、おにぃは鈍感って言われない?』
『言われるな、だけどいまは関係ないよな?』
『あうう……。も、もういいもん』
『まあまあ、機嫌直してくれよ。ご飯食べたらお昼寝しよ』
『おにぃが添い寝してくれる?』
『ああ、そのつもりだけど』
『お腹ぽんぽんしてくれる?』
『するする』
『頭なでなでは?』
『おにぃリフレのサービスに含まれます』
『うん! ならいますぐ昼寝するー』
『お、おう……』
そんな小さなときからおませさんながらも素直な愛だったが、まさか俺に歪んだ愛情を持っていたなんて信じられない。
幼いときにおパンツを履いていたときは恥じらいみたいな物を持っていなかった愛だったが、年齢を重ねた愛はなにも履いていない下半身を俺に見せつけるのは恥ずかしかったようで頬を赤く染めている。
まさか俺の教育の賜物!?
いやいやそんなことはないと思いたい……。
それよりも問題は愛が【
「なぜ貴様が【教誨室】を使えるんだっ! 答えろ」
「なぜもなにも……愛が本家だから! フリージアちゃんの【教誨室】が愛のコピーなの」
「なんだと!?」
杉という謎職種もそうだが愛は不可思議な力を持ちすぎている……。
だが本家ということなら、あれもあるはず……。
俺はすぐにベッドサイドのテーブルの下にある収納を漁っていた。
あった!
【おにぃ大好き】
扇子を広げると推しを応援するための言葉が書かれてある。これがフリージアの【教誨室】ではブラッド大好きなのだ。
俺はすぐさま愛の股間を扇子で隠していた。
「見せられねえよ!」
俺は生まれて初めて自主規制君の気持ちが分かったような気がした。
「なにしてるの、ブラッド?」
「なんでもない。貴様の雑魚まんなど見せるなと言っている」
「おにぃにすぐに分からせられちゃう雑魚まん妹は嫌い?」
きょとんとした顔で首を傾げる愛に俺の理性はぐらぐら揺らいでしまう。揺らぐ心を落ち着かせるために俺は【教誨室】から逃れられる方法を思考していた。
俺はリッチ戦のあと文献を漁りに漁った。大概のデバフは跳ね除けるのにリッチの施した【矮小化】には掛かってしまったからだ。
明確に俺の力を制限したのは【教誨室】と【矮小化】の二つのみ。
魔法のなかでもかなり特殊で、自らの願望を固有領域へと流し込み、溜まった魔力を解放することで発動させるタイプのものだと判明した。
リッチクラスになるとデバフでも固有領域となり相手の持つ能力を大幅に削ぐことができるようだ。まあ俺の場合、小さくなっても桁違いだったようで効果はないに等しかったが……。
ただ持続性を持つ魔法全般に言えることだが、術者が気絶すると効果が霧散する!
ならば取るべき手段は一つ!!!
「愛、俺を本気にさせたこと……覚悟しろよ」
「ブラッド!?」
悪役顔のイケメンのブラッドが言うとこんなにも様になるのかと思ってしまう。愛は俺の吐いたセリフに電撃を受けたように固まっていた。
そんな愛の肩を後ろから抱き寄せる。
愛のオムツ交換のときにしか触れなかった神聖不可侵な場所へ手を這わすと愛が声を漏らしていたが……。
これは妹の貞操を守るための必要悪としての淫行だ。
いまからフリージアをイカせた手芸を敢行する!
そう覚悟が必要なのは俺もだった……。俺の手芸教室は運命の赤い糸ならぬ筋を編み上げでゆく。
―――――――――自主規制―――――――――
わぁーっ、噴水の水が陽に照らされて綺麗だな!
―――――――――自主規制―――――――――
愛は俺の手芸のまえに陥落していた。気絶しながらもブリッジをキープし、噴水の水は美しい孤を描いてこぼれ落ちる。
俺を何度も犯し、スキルを錬磨させてくれたフリージア姉妹にはこの件についてだけ感謝したいと思う。
「悪いな、愛。やはり俺は身体が変わろうとも心は愛の兄なんだよ」
気絶してしまった愛のまぶたに触れ、閉じたあと濡れた下半身を拭いたあとオフトゥンを被せて寝かせる。
やはり大きくなっても愛の寝顔は俺の天使だ。
【教誨室】から出るためのドアノブに手を掛けたときだった。
―――――――――――――――――――――――
【警告】
術者との子作りが未達成のため、出れません。
―――――――――――――――――――――――
脳に流れ込む情報に驚いていると俺の肩に手が触れていた。気絶から復帰した愛だ。
「やっぱり、愛の思った通りおにぃだったんだ! まだ解放条件が未達成だから出れないからね、ふふっ」
「そんな馬鹿な! フリージアの【教誨室】は気絶で解けたというのに!?」
「おにぃ、忘れてない? 愛が本家だってこと」
「……」
愛に完全に正体が露呈してしまっていた。
―――――――――あとがき――――――――――
これはもうおにぃのチンチェインドで愛たそとエンカウンターするしかないですねぇwww
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます