第54話 スライムの陵辱1【ざまぁ】

――――【横田目線】


 あー、マジでイラつく……。ただでさえ、根本とイケメンのいちゃつきを見せられてるってのに。キモデブの大木があたしに言い寄ってきてる間に根本の奴はまさかのイケメンにお持ち帰りされてるなんて、ふざけんじゃないわよ。


「樹李亜ちゃ~ん、ぼくの彼女になってよ~。そしたらぼくが樹李亜ちゃんの面倒見てあげるからさ」


 大して暑くもなく運動もしてないのに、だらだらと汗を流してるとか、髪の毛ぼさぼさだとか、キモいしゃべり方とか、あたしに話し掛けるだけで犯罪だろ、このチー牛ジャンク男がっ!!!


「キモデブ、ふざけんじゃねえよ! なんであたしがあんたの彼女になんなきゃなんないのよ! 寝言は寝て言え、このクソが!」


「あ~、そんな言い方してもいいのかなぁ? ぼくは魔獣使いテイマーになったんだから。能力判定ではAクラスだよ。樹李亜ちゃんは何クラスかなぁ?」

「うっせえぞ、このチンカスが! もう一度、樹李亜って言ったら、てめえのこと殴ってやるからな」


「ふ~ん、でも樹李亜ちゃんと連んでた井川たちはもうキミに幻滅して、離れちゃったよ。どうする? ぼくなら樹李亜ちゃんのナイトになれると思うんだ」


「なにがナイトだ、てめえなんかヘイトだよ! それに口がくせえんだよ、てめえは! それに鏡見たことあんのかよ。カエルみたいな面しやがって!」

「ぼ、ぼくを馬鹿にするなぁぁぁぁーーーーっ!」


 ひたすら大木の悪口を言い続けると、なんか両手を上げて地団駄踏んでる。キレたらしい。キレ方もキモいけど。


「あははっ! 図星だったんだぁ~」

「いいよ、だったらぼくの魔獣で分からせてあげる。泣いて許しを乞うてももう遅いんだかんね」


 大木は背中に背負ってた空のゲージをあたしの目の前に置いた。



召喚サモンスライム!】



 そしてキモデブはケージに手をかざし、なんか唱えてる。すると空だったゲージの中にクリアーブルーの子犬くらいあるゼリーみたいなのが、ぷるぷる動いてた。


 さっきは分かんなかったけど、ああやって使い魔を喚び出してるみたい。


「やっちゃえ、スライム!」


 大木があたしを指差すとケージのドアが勝手に開いてスライムが突然飛びかかってくる。


「なによ、それっ!!!」


―――――――――――――――――――――――

傀儡師のスキル【ワイヤー】が使用可能です。

モンスターを攻撃しますか?


    → Yes       No

―――――――――――――――――――――――


 あたしが驚いて、後ろに尻餅をついたときだった。いきなり頭ん中に攻撃しますか? なんて文字が浮かんでくる。


 答えはもちろんYes。


 問いに答えると、あたしの両手からワイヤーがスライムに向かってゆく。あたしのの放ったワイヤー攻撃は大木の使い魔であるスライムをズタズタに切り裂き、角切りゼリーみたいになってた。


「あははは! なにがAクラスよ。あたしの基本攻撃でやられてやんの。恥っず!!!」


 ゼリーみたいになったスライムを見て、大木は細切れを両手で掬って、大泣きしてる。


「うわわぁぁぁーーっ! ぼくの大切なスラたんが……うっくうっく……」


「はい、大木はBランクのあたしに負けちゃう雑魚でしたぁぁーー! つーか、あんたさあたしに彼女になれとか、樹李亜ちゃ~んとかふざけたことばっか言ってたよね。その落とし前どうつけてくれんだよ。裸土下座じゃ済まねかんな! 聞いてんのか、このキモデブがぁぁ!」


 あたしは大木のケージを蹴り飛ばし、両膝を床につけて泣いてる大木を踏みつけてやろうと思ったときだった。


「こんな一撃で死ぬ雑魚、召喚したところで……うそっ!?」


 ワイヤーで細切れにしたスライムが一斉に集まりだして、また元の大きさに戻ってしまってた……。


「はははは! 引っかかったぁぁ! スラりんがBラン如きの攻撃で死ぬわけないでしょぉぉぉ。やっぱり樹李亜ちゃんはおつむが弱いのね~。だけど、顔はぼくの趣味だから、オナホにしてあげるよ」


「なっ!? 誰がキモデブのオナホになんか、うぷっ!!!」


 大木に反論してるとスライムに口を塞がれ、手足はもちろん身体を包まれて、まともに身動きできない。かろうじて呼吸は出来てるけど。


「はははっ! どう? スライムの消化液で服が溶かされていくよ。樹李亜ちゃんのストリップショーが始まっちゃうね」

「見んな!!! このキモデブ、てめえのチンコ引き抜いて食わすぞ、こらぁ!!!」


「ん~、Bクラスが吠えてもちっとも怖くないもんね~」


 大木の言う通り、あたしの着てたブラウスの袖が溶けて、素肌が露わになってる!?


「早く降参しないと樹李亜ちゃんが全裸になっちゃうよ! 早く早くぅぅ、ははっ」

「おまえみたいやキモデブに絶対屈するわけないだろっ! ばーか!!!」

「ああ、そう。ならやってあげるよ!」


 あたしはこんなキモデブに屈したりなんかしないんだからっ!!!


―――――――――あとがき――――――――――

クッコロ女騎士かな? 樹李亜たんは大木にいいようにされてしまうのか、いじめっ子が服を溶かされざまぁされるところが見たい方はフォロー、ご評価お願いいたします。


横田って誰やねん! な読者さまは下記を参照願います。


第24話 いじめっ子【ざまぁ】

https://kakuyomu.jp/my/works/16818093077292235875/episodes/16818093078862604885

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