第50話 姉妹丼1

「フリージア、貴様……いったいなにを企んでいる!」

「こうすれば、みんな仲良しになれると思いまして」


 仲良し、って……俺の想像が間違ってなければ乱交もとい姉妹丼という奴では……?


「なるほどリリーに俺とフリージアがいたシているところを見せつけると言いたいのだな」

「いえ、そうではありません」


 俺とフリージアが話しているとガチャガチャと音がするので、音の鳴る方を向くとリリーがドアノブを両手で掴んで回していた。それでも開かないようでドアの縦枠をヒールにも拘らず、踏みつけ必死に引っ張っている。


「ダメだわ……でれない……」


 リリーは疲労が蓄積してしまったのか、へなへなとドアの側で崩れ落ち、女の子座りのまま呆然としていた。


「リリー、ごめんなさい。この部屋は男女が愛し合わないと出れない部屋なの……」


 フリージアはぽむっとリリーの肩に触れ、真実を告げてしまう。するとフリージアとリリーの視線は俺に集まってしまった。ちなみに俺とフリージアは真っ裸で着衣なのはリリーだけだ。


「お姉さまは私にブラッド殿下との夜の営みを見せつけたいだけなんでしょ! そんなことしなくてもいいのに……。本当はちゃんとお姉さまに謝ろうと思ってたのにあなたは最低の女だわ!」


「リリー! 貴様、あれだけフリージアをいじめていたというのに、、なんだその言い草はっ」

「ブラッドさま、良いのです。リリーはただ嫉妬してしまっただけなのですから」


 フリージアはリリーを後ろからハグする。


「うれしいわ。リリーが私に謝ろうとしてくれてたなんて。でももう気にしていないからね。こうやって二人で話してみたかったの。家ではお父さま、お継母さまの目があって話せなかったから……」


 フリージアに対し、陰湿ないじめをしていたリリー。だがフリージアはリリーに怒るどころか許して、優しげに彼女を抱き締めていたのだ。


 リリーは『フォーチュン・エンゲージ』で、フリージアを溺愛するスパダリに声をかけ、誘惑してフリージアからスパダリを寝取ろうとする。だがフリージアに一途なスパダリはリリーには一瞥もくれることがなく、立ち去るのだ。


 恥をかかされたリリーはフリージアに憎悪を向けるが、それが仇となって自分に返ってくるという悲惨な末路を辿る。


 二人を部下に命じて見張らせていたが、上がってきた報告から学院に入学後は原作のような陰湿ないじめはなかったようだ。


 フリージア、リリーの美少女姉妹が不幸になる場面を目の当たりにするのは正直辛くて、二人から距離を取ったはずが、向こうから接近してくるなんて……想定外だ。


 だから敢えてもっと突き放してやろうと思ったら、ブラッドが最低な言い方に変換してしまう。


「俺とシたくば、自ら股を開いて、おねだりしてみろ。それがフリージアをいじめていた貴様への罰だ」


 プライドの高いリリーのことだ。


 流石にそれは断るだろうと思ったのだが……。


「うう……酷いこと言われてるのに……身体が勝手に……そんなヤダ……」


 くぱぁ!


 リリーは見事なM開脚からの下半身を俺に見せてくれていた。


「ははは! 見事だぞ。それならば世界一美しい薔薇など足下にも及ばん」

「ほ、ホントに!?」


 馬鹿みたいなことを言ってるのに、さっきまで恥辱に耐えていたはずのリリーは頬を赤らめている。


「や、ヤダ……誉めても、ブラッド殿下を気持ち良くしてあげようなんて思ってもみないんだから!」


 リリーはツンと俺を突き放つような言葉を吐きながらも、自らマッサージしている。


「ククク……そんなものでは手緩いぞ。こうやるのだ」


 リリーをクリック、クリックしていた。


―――――――――自主規制―――――――――


 さてさてブラッドくんはリリーのどこをクリックしてたんでしょうねw


―――――――――自主規制―――――――――


 リリーから手を離すと指が涙でびちゃびちゃになっていた。


「口を開けろ」


 その指をリリーの口へと運び舐めさせる。いやいやながらも舐めとったリリーは感想を述べた。


「ふぇ~ん……酸っぱいよぉぉ」

「ククク……ようやく素直になってきたようだな。そろそろ俺も限界が近い。仕上げといくか」

「ブラッド殿下っ!?」


―――――――――自主規制―――――――――


 もうそろそろスイカが美味しい季節ですね。そのままお汁を吸っちゃいましょう。


―――――――――自主規制―――――――――


「俺の性欲が貴様のおしっこ程度に屈するとでも思ったか、この痴れ者め! 乙女の聖水をありがたく頂戴できぬ者が女を抱くなど片腹が痛い!」


 ブラッド語に変換されると、なにを言ってるのか良く分からない。


 ただリリーの反応は俺の想像を凌駕していた。


「ブラッド殿下が私のおしっこを飲んでくださる? いいの? そんなことがあって……」


 ぽっと頬を桜色に染めて、微笑んでいる。もしかして飲ませたい派なのか!?


「は、恥ずかしいけど……殿下のために溜めておきますわ」

「そんな物は溜めんでいい!」


―――――――――自主規制―――――――――


 済みません。作者、努力してみたんですが、もうこれがいっぱいおっぱいで……。規制なしの限界突破版が気になる読者さまはサポーターになって頂けますとそのすべてが……www


―――――――――自主規制―――――――――


 や、やってしまった……。


 前戯で止めるはずが……。


 リリーが泣いて俺を責めてくれる方が、まだ救いがある。彼女の温もりに触れたのにここで止めてしまうのは忍びがたいけど……。


 ちらとフリージアの方に目をやると彼女は口に指を入れ、もう片方の手で下半身をマッサージしながら俺とリリーの営みをじっと見ている。


 リリーが俺とのえっちを拒否すると思われたのだが、意外な答えが返ってきた。


「お姉さまより絶対気持ちいいって言わせてあげる! 入れなさいよ」


 原作では、リリーはただあざといだけだったが、フリージアが俺と仲睦まじく過ごしたためか、こじらせツンデレと化しているような気がした。


―――――――――あとがき――――――――――

えっと、カクヨム運営さまからお叱りを受けることなく完走できるのか!? 危ない表現がないよう注意しながら書いているのですがとても怪しくなってきました……。作者、止まるんじゃねえぞ! という読者さまはその声をフォロー、ご評価といった形で表して頂けるとありがたいです。

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