第48話 性女に分からせ種付け

「ブラッドさま……私のおっぱい……どうですか?」


 フリージアは乳房を二の腕で挟み、たわわに実っていることを強調してくる。俺のご子息を咥えたことで彼女も興奮しているのだろう。


 はっきり言ってフリージアのおっぱいは

魅力的過ぎた。柔らかいくせして、型くずれしないのだ。


「これは抜いてもらった返礼だ。だが貴様のことが好きだかとか、そんなんじゃないから勘違いするなよ」


 いちいち前置きしながら、俺はフリージアの胸元に手を伸ばした。指が吸い込まれるんじゃないかと錯覚してしまうような感触に、すべてを受け入れくれそうな母性を感じてしまう。


「ああん……ブラッドさま、好きぃぃ♡」


 ポロロローーーン♪


 ギターの弦を弾くようにするとフリージアから甘い吐息が漏れた。


「変になっちゃうぅぅぅ」

「なにを言っている。貴様はすでに変だ!」


 へなへなと力なくベッドに横たわったフリージア。胸元をマッサージされると相当弱いらしい。


 そう本来のフリージアは清楚でお淑やかで、えっちなことにはすぐに頬を赤らめてしまうような女の子なんだ。


 それが俺との初体験を求めて、監禁するまでに及ぶなんて……。


 ようやく身体を起こしたフリージアは息を荒くしている。


「はあ……はあ……ブラッドさまと一緒にいるとどんどんえっちになっちゃいますぅ」

「それが貴様の本性だ! 俺が調教したみたいに言うんじゃない。まったく人聞きの悪い……」


「私はブラッドさまを前にすると娼婦のように、自然とあなたさまをご奉仕したくなってしまうのです。それほどブラッドさまは魅力的なのです」


 蕩けた瞳で俺を見てくる。


「はい、キノコちゃんを捕まえました♡」


 フリージアの胸元に捕らえられた俺のご子息……。


―――――――――自主規制―――――――――


「リコーダーをおっぱいで挟んで吸ってる女の子が居たんだって!」

「なーに!? イッちまったな!」


「笛は吹け!」

「もう出ちゃってるよぉ~」


―――――――――自主規制―――――――――


「ブラッドさまのミルク、大変美味でした♡」


 すべて飲み干したフリージアは貴族令嬢らしくハンカチで口元を拭う。俺は決して自分の物であっても口に入れる気はないが真顔でフリージアにそう言われると美味しいのかとすら思ってしまいそうになった。



 お互いに攻守交代しながら、前○を堪能していたが、フリージアがついに痺れを切らしてしまう。


「も、もうお戯れだけじゃ……」

「本当に婚前どころか婚約すらしていないのだぞ」

「子どもの頃より、ずっとブラッドさまをお慕い申しておりました」

「くそっ! 勝手にしろ」


 俺がやけくそ気味にベットへ大の字に寝るとフリージアは俺に跨がる。俺はフリージアに童貞を、フリージアは俺に処女を、捧げたのだ。うれし涙なのだろうか、一滴の涙がフリージアの頬からこぼれ落ちた。


―――――――――自主規制―――――――――


 キノコ伝説!!!


―――――――――自主規制―――――――――


 フリージアと初えっちを終えた俺は彼女を叱ってしまう。


「くそっ! くそっ! 俺がどんなに我慢してたと思ってるんだ! 貴様のように美しく素晴らしいプロポーション、それだけじゃない聡明でいて貞淑……まさに俺の理想の妻! そんな貴様が俺を誘ってくる度に俺のモノは常に元気な状態で徹夜したことも一度や二度ではない! 貴様が他の男に愛されるよう綺麗なままの身体で婚約破棄してやったというのに自分から種付けされにくるなんて間抜けな奴なんだ……」


「私ををかわいいと初めて言ってくれたのはブラッドさまです……そんな方を愛さない乙女がいますか? たとえ婚約破棄されても妾や性奴隷メイドとして、お仕えしたいです」


「俺と貴様が結ばれたら、俺は死ぬ。それでもか?」

「絶対にブラッドさまを死なせたりなんかしません。たとえ私の命に変えても……」


 思わず涙ぐんでしまいそうになる。


「貴様は俺に婚約破棄された上に傷物にされ種付けされる屈辱を受けたのだ、どうだ悲しかろう。悲しければ泣いてみろ」


 フリージアがスパダリの好感度を上げられずに迎えたバッドエンドでの台詞を口走っていた。


「ううっ、ううっ」

「お、おい……本当に泣くとは……」


 フリージアは小さな子どもが転んでしまったときのように下瞼に手を当てながら、大泣きしてしまう。俺の当惑は流石のブラッド語に変換されても、同じになってしまう。


 バッドエンドでは明記こそされなかったが、ブラッドのおもちゃにされ飽きたら、オモネールたちに下賜、そしてゆくゆくは娼館へ売られたことを匂わすスチルが……。


 泣きじゃくるフリージアが気になってしまい、身体を左右に振って彼女を気にかける。


「うっ、うっ……」

「さっき言ったことはあ、あ、あやま……」


 この方、謝罪なんてしたことのないブラッドだ。謝るという簡単な言葉が口に出せない。


「うっ、うれしいんです!」

「へ?」


「ブラッドさまが初めて私を女としてみてくださったことが! それに私のお腹の中にブラッドさまの子種がたくさん。ブラッドさまの赤ちゃんを身ごもれるかもしれないと考えただけで幸せな気持ちでいっぱいになります」


「そんな上手くいくわけがない! それにお産は大変なんだぞ。もう激痛で張り裂けそうになると聞く。そんな痛みに耐える覚悟はあるのかっ?」

「はい! よろこんで」


 泣き止み、元気いっぱいの居酒屋店員など比べ物にならない笑みを浮かべて、フリージアは俺に答えていた。


「ブラッドさまの正妃は私のような冴えない女よりももっと相応しい方がいると思います。なので婚約破棄は受け入れます。ですが……ブラッドさまの性欲を収めるついで構いません、ときどき愛でにおいでになってくださいまし……」


 えっちな女の子になってしまったけれど、中身はフリージアのまんまで本当に良い子だった……。


―――――――――あとがき――――――――――

作者、今日(6/25)に喜び勇んで、某家電量販店に突撃しました! しかしすぐに絶望に打ち拉がれてしまったのです。そう今日はBuster doll パラディンの発売日! なのに売ってなくて……なんの成果も!! 得られませんでした!!(・_・、)

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