第19話 ドスケベ令嬢の【身寸米青】管理

 あれから俺はひたすら鍛えに鍛えた。五年の月日が経ち、身長は十五歳に相応しいくらい伸びている。


 だがマッチョにはほど遠く、精々細マッチョのギリギリ手前といったところ……。


 確かに『フォーチューン・エンゲージ』内で極端にマッチョだったり、デブだったり、ブサイクなキャラはいないのだ。


 やはり乙女ゲー世界だと補正がかかってしまうのか?


 シャツを脱ぎ、上半身裸になった俺は大剣をバーベルのように両肩に担ぎ、そのまま持ち上げた。それと同時に俺に凄まじい快感が襲ってくる。しゃがみながら俺の太股を両腕でしっかりホールドしていたフリージア。


 王宮のオブジェと化していた大剣は優に五百キロを越えるだろう。そんな物がフリージアの真下に落ちようものなら、彼女の命はない。なのに俺に近寄り、下半身を……。


―――――――――自主規制―――――――――


カルピス原液、ブッシャーーーーーーーーー!!!


―――――――――自主規制―――――――――


 フリージアはごくりと喉を鳴らした。


「危ないというのに、なぜそんな危険を冒す?」

「鍛錬中の男性の出すおしっこは滋養強壮に良いと聞きました。特に好ましい男性なら……」


 誰から聞いたんだよ!


 鍛錬……なるほど、しごきということか?


 ご子息をしごいて、白いおしっこを出させる……確かにその情報は間違っちゃいないな。だが滋養強壮に良いんだろうか?


 ふむふむと俺が感心しているとフリージアはぼそりとつぶやいた。


「私以外の女の子に出させません……」

「なにか言ったか?」

「いえ、なにもありません」


 すっかり俺の幼馴染ポジションとなったフリージアに射○管理されてしまっている。まだ正式な婚約発表はまだだというのに……。そんな恋人ではないいけない関係が俺を興奮させてしまっていた。


 十五歳となったフリージアはかつての病的なまでの痩身は形を潜め、すっかり推しも推されぬ美少女へと変貌を遂げている。むしろ、原作より美しいんじゃないかってくらいに。


 ジャンパースカートの肩紐はすっかり成長したフリージアの胸元を強調していた。大きなリボンタイのついたブラウスのボリュームは男の視線を自然と引きつけてしまう。


 そんなフリージアが立ち上がり、口角の端からこぼれた俺から出た特濃ミルクをハンカチで拭う。彼女は貴族令嬢として育ち、さらに王妃教育を受けている。


 まるで食事後にテーブルナプキンで拭うような美しい仕草なのだが、逆にそれが淫靡に思えて、あろうことか俺はまた元気になってしまう。


「まあブラッドさま! 私にそんなに精を授けてくださるなんて……このあと一体、私はどうなってしまうのでしょう?」


 まんまとフリージアに乗せられ、肥大症のバフを受けた俺のご子息を見た彼女は頬に手を当て、うれしそうな顔をする。


 婚前交渉はダメだと言ったら、なぜかフリージアは俺との前戯を求めるドスケベ令嬢になってしまっていた。


「本当は上の口などに無駄撃ちされずに、こちらへ出して欲しいのに……」


 フリージアは股間をスカートの上から撫でて、何か小声で不満を漏らしているようだった。不満からかどこか憂いを帯びた彼女の表情を見ると虫のように男が集ってくるように思える。


「俺より他に好きな男ができたなら、さっさと王宮を去るといい。貴様に頼らずとも俺の性欲を処理する者はいくらでもいるんだからな!」

「はい……」


 ブラッドの弟のジークフリートは問題外だが、フリージアを幸せにしてくれる良い男なら必ずいるだろう。


 フリージアのお口に五回も出しておいて、その言い草はないと思いつつも、これも彼女のためだと言い聞かせる。


 ドーン!


 大剣を剣掛けに置くと王宮の床が地鳴りしていた。床を補強するようお願いしておいて正解だったな。


「汗を拭いますね」

「お、おい! なぜ布を使わないんだーっ!!!」


 フリージアは汗を拭うフリをして、舌でペロペロと俺の胸元の一点を集中攻撃してきていた。そこは鍛えようのない弱点で変な声が漏れそうになる。


「私がブラッドさま以外の男になびくなど、ありえません。そんなことを言うブラッドさまは嫌いです。だからお仕置きします」


 フリージアのかわいいお仕置きの前に俺はまた元気になってしまっていた……。


 しかしそのとき、ドアがノックされたことで俺たちはさっと距離を取る。俺はシャツを慌てて羽織った。


「フリージアさま、失礼いたします。そろそろ王妃教育のお時間にございます」

「……分かりました。また来ますね……」


 侍女がフリージアを呼びに来て、彼女は名残惜しそうに俺の部屋を出ようとするが……。


 んんんっ!


 フリージアは突然踵を返して、俺にキスをしてきていた。それを見ていた侍女は口に手を当て、あ然としている。


 大胆過ぎだろ……。



 フリージアが去ったあと、俺は再度ステータスを確認する。どうしてもマッチョにならなくて不安になってしまったからだ。


―――――――――――――――――――――――

名前 ブラッド・リーベン

種族 人間


職種 王子

LV 50


HP 9999

MP 15


筋力 9999

知力 5


防御力 9999

魔防力 9999


固有スキル【ステロイド】

―――――――――――――――――――――――


 ……。


 相変わらず、知力とMPは無いに等しい。


 しかし、だ!


 それ以外がカンストしてしまっている。それに加えて【ステロイド】なる固有スキルを獲得していた。


 明らかにドーピングっぽいスキルなんだが……。


―――――――――あとがき――――――――――

原作ではちっぱいのフリージアですが、ブラッドの特濃ミルクを飲んでおっぱいになりましたwww

やはり飲む娘は育ちますね!

独占欲を発揮し始めたフリージアにご期待の読者さまはフォロー、ご評価お願いいたします。

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