第3話 記憶の本

 ケンジは忘却の街の図書館で、消しゴムに関する古い文献を見つけた。図書館の古い本は、彼の探求心をかき立てるような神秘的な香りを放っていた。


「これが真実か?」


 ケンジは疑問に思いながらも、文献のページをめくり続けた。そこには、消しゴムが作られた古代の儀式と、記憶を取り戻す方法が記されていた。ケンジは文献に従い、消しゴムを作った職人の子孫を探し始める。



 彼の探求は、山間の隠れた村へと彼を導いた。村には「ミナ」という女性が住んでおり、彼女は消しゴムを作る秘密を守る家系の末裔だった。ミナはケンジに、消しゴムの力を制御するための特別なインクを与えた。このインクで書かれた文字は、消しゴムで消すことができない。


 ミナは静かに言った。


「このインクは、私たちの家族が代々守ってきたものです。決して使い方を間違えないでください。」


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