第2話

 鏡に写った私は狐神玉藻だった件について


「いや!なんでVの身体になってるのぉ!」


壁に手をつき声を荒げてしまった、防音対策しっかりした部屋だからご近所迷惑にならない。


 「いや、色々変わりすぎでしょ、背が伸びたし、胸もストンッからプルンッてなってるし頭がおかしくなるぅ」


 自身の変化に頭を悩ませているとパソコンから通知音がなり確認するためにゲーミングチェアに座る。


 「なになに、マネージャーからだ」

『狐坂さん、緊急連絡です。本日夜の20時頃に緊急会議を行います。必ず出席お願いします。形式はwebにてオンラインで行います。会議までに、自身の変化等をまとめて報告をお願いします。Willcodeに各期生の報告グループを作成しましたのでそこに報告お願いします。もしわからない事があればマネージャーに連絡お願いします。

追記 獣耳お姉さんの写真と生ボイス下さい、それだけで頑張れます』


 最後のは欲望だろ、と思いながらスマホで自撮り写真を撮りボイスレコーダーアプリを起動させ「頑張ったら膝枕してあげますよぉ。もふもふの尻尾をお布団にして頭ナデナデしてあげます」とノリノリで録音してマネージャーに送信した。すぐに返事が来て「本当ですか!嘘じゃないですよね!!ヒャッホー!」とテンションが高いメッセージを見て軽く引いた。マネージャー彼女クール系だと思ってたのに…


 「取り敢えずWillcodeに自身の変化を報告しよぅ」


 戸惑いがあるのか、まだ誰も報告が上がってないから私が一番に報告する事になるだろう、同期は別にいいとして後輩が報告しやすいようにしないと。

取り敢えず、変化があった箇所を写真を撮り文章と一緒に送信する、ついでに別期生のグループに自分の報告を見て見本にして下さいと送信する。


 「やる事はやったし、ご飯食べよ。」


 部屋から出て顔と歯を洗い、キッチンに移動、冷蔵庫からいなり寿司を取り出し食べながらリビングに行きテレビをつけた。


 『現在、各地に突如現れた謎の門ですが警察と自衛隊が捜索を行っております。もし門を見つけても入らないで下さい。見つけた場合、最寄りの警察署に連絡して必ず立ち入らないようにお願いします。……、速報です、発見された門の数ですが100を超えました。繰り返します……』


 なんか、世の中が変なことになってる件について

門?なにそれ、フェイクニュース?エイプリルフール?なにが起こってるの?

え、ファンタジーが現代に来たの?現代がファンタジーに追いついたんじゃなくて?

いなり寿司片手にスマホを触ってZを開く。


 「なになに、トレンドに《門》《ファンタジーがやってきた》《モンスター出現》等など」


 色んな人の投稿やトレンドを流し読みしていると違和感が


 「あれ? 誰もを投稿してない?」


 もし、自分の身体に獣耳や尻尾とかあれば投稿や写真を上げてる人は必ずいるはず。トレンドや検索しても引っ掛かることがない。


 「誰も身体変化してない?」


 なら、何故私はVの身体になった?

考えてみるが不明点が多すぎて頭が痛くなってきたので考えるのをやめ、いなり寿司を食べきった。

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