最強魔法使いと使い魔ハムスターの最高キャンプライフ ～帝国から命狙われてるけど最強だからそんなの気にせずキャンプします～

第10話 最強魔法使いとキャンプ

私は目的である現在地の確認が終わったのであの村から離れた山奥にて、

これから初の一人と一匹でキャンプをします！

「やるぞ～！ハム！」

「キュウ！」

私たちはそう意気込んでまずテント設営を始めた。

この時のため、私はハムに芸を仕込んでいる。

「ハム。そっち入る？」

「キュウ！（入った！）」

そう...意思疎通（シンパシー）と体重増加（ヘビー）、浮遊（フロー）をハムに覚えさせたのだ。

方法はこっちが教えたい身体魔法や便利魔法を使い、

ハムと共有体（ミラーリンク）という状態を共有する技で繋がり

体に使い方を刻み付けるやり方で伝授した。

共有体（ミラーリンク）は本来波動の技なため魔法で再現した私にはハムの大きさでぎりぎりなのである。

しかも時間は1分だけだし、クールタイムは1時間もあった。

その条件下でなんとかハムに習得させたのである。

成長したハムとテントを立て、次は火を起こす準備だ。

魔法でつけるのが手っ取り早いがもちろんそんな真似はしない。

私は専用倉庫（プライバシーボックス）から火口、火切り板と火きりぎねを取り出し、

そこら辺の葉っぱを取ってくる。

火口はまつぼっくりなんかの着火剤がわりのもの、火切り板は土台、火きりぎねは摩擦で火を起こすものって感じ。

私は火口の形を整え、火切り板の下に葉っぱを敷いて火きりぎねで火切り板を素早くこする。

そうすることで木の摩擦により段々と煙が立ってきて”火種”が完成した。

できた火種はそのまま葉っぱに落ちるので葉っぱに落ちた火種を火口に移動させ、

最後に火口に息や風を送ることで火が立つのだ。

こんな工程を一人でしてる間にハムは丸太をもってくる。

・・・丸太？

「ハム。この丸太どうしたの？」

私が不思議そうに答えるとハムは驚きの返事をした。

「キュキュウ！（斬撃魔法で切った！）」

うん...いつのまに覚えたのさ！

まさかとは思うけど...

「夜中寝てるときに音がしてたのって....」

「キュウ！（練習したの！）」

なんとハムは私が寝てる夜中に一人で練習していたらしい。

しかも切り口を見てみると結構まっすぐ切れているので

中級斬撃魔法を打っているとみて間違いなさそうである。

一般だったらは生涯をかけて初級を打てるかどうかのレベルなのに...

ハムの成長に驚きを隠せはしなかったがとりあえず準備をしなければいけない。

ハムが持ってきてくれた丸太を私は薪サイズにカットし、

さっきの火種を用いて焚火を作った。

そのあと椅子やテーブルなんかを用意してついにキャンプの用意が完成する。

そのころには私もハムもクタクタになり、椅子にぐでーっと座った。

まぁ暗くなってはいるが初めてのキャンプ用意が無事に終わって何よりである。

そうして次に始めるのは家畜魔のお肉で料理をすることだった...