第7話 最強魔法使いとハムスターのキャンプライフ
私は捕縛した騎士たちを
適当にそこら辺の木辺りにまとめてくくりつけ、岸本さんの安全を確認する。
どうやら
私は心からホッとする。
私と騎士の圧倒的な実力差を目にした岸本さんの様子は口を大きく開き固まっていた。
そのままずっと固まっていられると流石に私も困るので
ハムスターと共に動かない岸本さんに話しかける。
「岸本さん私そろそろ行きますね。ありがとうございました!」
「キュ!」
私が感謝を告げるとハムスターも感謝をしてるように声を上げた。
あっそうそう使い魔で可愛いハムスターのことだが名前を"ハム"と命名しました。
本来はあの儀式の時に名前をつけて正式に使い魔であるという証明をするのですが
…流石に逃亡劇の最中につけれないので今つけることにしたんです。
そうして私は岸本さんに別れを告げてとりあえずまた麓を目指そうと歩こうとしたら、
岸本さんは"少し待ってて"と私を呼び止めました。
岸本さんがテントに入って数分後…
岸本さんは大量のキャンプグッズと家畜魔の肉を持って来るのと近くの村までの地図を私に"これをあげるよ"と言ってくれた。
家畜魔とは普通の魔物とは違い魔力を持っていないのため魔力片を落とさずそのまんま食用にできる魔物のことである。
もちろん私はこれ以上世話になるのは申し訳ないので最初は断ったのだが…
「君にはキャンプを楽しめる才能がある!それにこれはキャンプ好きとしての使命なんだ!」
と、希望に満ちた目で言うのだ。
流石にここまで言ってくれて受け取らなかったら失礼なので私は言葉に甘えることにする。
「ありがとうございます岸本さん。これで私もキャンプができます!」
「キュ!キュ!」
ハムもすごく気分が良さそうだ。
私は
これは倉庫の魔力文字に私の魔力を注ぎ込み、
私しか開けない特別な倉庫を作り出す魔法なのだ。
倉庫に荷物をしまいたいときは
荷物を全て入れ終わった私は改めて岸本さんとお別れを交わす。
「岸本さん。キャンプのこととかいろんなことを教えてくださり、ありがとうございました!またどこかで会いましょう!」
「キュキュウ!」
「いやいや、こっちこそ学ばせてもらったよ。また会えたらどこかで会おう。」
きっちりと別れの挨拶を交わして私は岸本さんからもらった地図を頼りに山を下山していく。
私がいなくなったあと岸本さんはひとり呟く
「あの子、私の"妹"に似てるからついつい優しくなっちゃったよ。」
そんなことはつゆ知らず、
「よーしハム!ここから私達のキャンプライフを始めるよ!」
「キュキュウ!」
そんな言葉を始まりに
私とハムのほのぼのキャンプライフが幕を開ける!
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