特別SS:少し未来の僕たち

Special.01 -義姉であり、パートナー-

「…伶衣、あのさ」

「ん?どうしたの?」

「僕たち、本当に夫婦になったんだね」

「何言ってるの?もう結婚して何年目だと思ってるのって」

「…いや、まあ、そうなんだけどね」

 時々、思い出す。僕と伶衣が、まだ高校生だった時、伶衣に押し倒されたり、伶衣に迫られたり、伶衣を押し倒したり、キスしたり…。

「懐かしいなって」

「そうだね」

「…おとうさん、おかあさん」

「どうしたの璃奈りな?眠れない?」

「ん…」

「そっか。一緒に寝る?」

「…ん」

 僕がそう聞くと、璃奈は小さく頷く。

「じゃあ、私たちも一緒に寝よっか」

「そうだね」

「ん!おとうさんとおかあさんといっしょ!」

「明らかにハイテンションになった」

「ほんと、可愛いね」

「そりゃ、僕たちの愛娘だもんね」

「親バカなんだから」

「伶衣もでしょ?」

「まあ、そうだね」

 この通り、僕たちは夫婦円満。娘もいて、楽しい楽しい生活が、きっとこれからも、僕と、伶衣と、璃奈を彩っていくだろう。


――――――――

作者's つぶやき:彼方くん(30)と伶衣さん(31)ですよ。ちなみに璃奈…ちゃん付けはなんか嫌なのでさん付けにしますけど、璃奈さんは10歳です。水香さんは…46歳ですね。まだまだ若いです。というか、外見上は本編時間から時が止まったようにあの頃のまま、なんですよね。

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