カミングアウトなんて簡単にできない熟年ゲイ

@toshiko1955

カミングアウトなんて簡単にできない熟年ゲイ

日本は性認識では後進国

今の世の中は昔と違い自分の性認識に対して正直に生きることが出来る風潮が出来上がりつつあります。政治の世界でもLGBTQが取り上げられ、社会も個人の性認識に理解を示して差別をなくす取り組みが進んでいるようです。ただ、欧米諸国のような同性婚の制度は確立しておらず、ましてや少し前の私の時代には家庭は勿論、職場でもそのようなことはとても絶対に無理で、カミングアウトと言う言葉すらありませんでした。


ただし、今は男性ならば、医師が性同一性障害と認定すれば女性ホルモンを投与する治療を受けることも可能ですし、性別適合手術を受けて女性になることも出来ます。そして、法的に女性として認められてば、戸籍を変更して女性として生きることも男性と結婚することも可能です。ただし、それには大きな壁が立ちはだかっています。現に結婚している男性に法律は適用されないし、未成年の子供がいる場合もダメです。だから、性別適合手術を受ければ簡単に女性になれるわけではないのです。


私は既婚者なので、例え手術で女性の身体を手に入れたとしても法的には女性として認められません。でも、私には大好きな彼がいます。だからとても迷っています。男性同士の場合は性的な行為が目的の人たちが多く、気持ち良くなるだけのセフレ探しが殆どで、深い関係に発展することは稀です。ただ、私たちは一緒に暮らしている訳ではありませんが、恋愛関係に発展してしまいました。それまでに何度もやり捨てにされた私を彼だけは女として扱ってくれました。そして、彼は女である私に絶対にお金を払わしてくれません。だから私は彼にいつまでも依存していては夫婦のような関係になってしまうので、怖くて深入り出来ないのです。


既婚者でもゲイは恋愛関係に発展する

私には妻がいて子供も二人います。とても今の生活を捨てて彼に走ることは出来ません。それまでも、何人かの人に結婚したい、一緒に暮らそうと言われたことがありましたが、私がその人の身体に溺れてしまう前にお付き合いをするのを止めた経緯があります。ゲイで独身を通してきた男性はある年齢に達すると傍にいてくれる事実上の妻であるパートナーを求めるようになります。丁度、私も同じような年齢に差し掛かったので、独身の方から一生の伴侶としてそのような誘いを受けるようになったのだと思うのです。


それまでゲイ同士の経験が長い方が多いので、皆さんとてもテクニックに長けていて、その素晴らしい愛撫に私は直ぐに溺れそうになってしまいます。更にそれぞれに皆さん特殊な性癖を持った方が多く、ウケをその気にさせるのがとても上手く、その行為に翻弄されてしまうのです。だから、このままでは私がダメになってしまうと思って離れる決意をすることが多いのです。ただ、今の彼だけは今までと違い、生活力もあり真剣に私を妻として迎えたいというので、このままではどうなってしまうのか、とても怖いのです。でも、彼の話はもっと後にすることにします。そこで、今までに出会って上手くいかなかった男性達のお話をしましょう。


強面の方の女にされそうになりました

もう随分前になりますが、最初に私の身体を自分のものにしようした方で、メールで私に厳しい命令や躾をした男性がいました。ガタイのいいSの性格がとても強いご主人様タイプの方です。ネットの掲示板で知り合ったのですが、始めから自分の性器の画像を送ってきました。とても立派なペニスで根元には銀のピアスを着けていました。


そして、「俺のマラが欲しいか? たっぷり可愛がってやるぞ。お前のパックリ空いた濡れたケツマンコの画像を送れ」と言ってきました。しばらく見とれてしまうくらい立派なおチンポで、涎が垂れそうになった私は、自分のアナルの画像を添えて「はい、今すぐにでも欲しいです」と送ってしまいました。何度かメールのやり取りをしているうちに実際に電話で直に話をするような仲になり、会ってもいいかな? という気持ちになりました。


彼からは、「そんなに抱かれたいなら会ってやる。その日はきちんと女装をして来るんだぞ。そして、その日は朝食抜き、必ず浣腸をしてアナルプラグを着けてこい」というメールが来ました。駅で待ち合わせをしましたが、かなり遅れてきた彼は、「ついてこい」と言ってコンビニに行って自分の飲むビールや酎ハイを私に買わせ、ラブホの料金も私に払わせて部屋に入りました。ソファーに座り、買ってきたお酒を飲みながら、私に服を脱ぐように命令しました。下着姿になった私に自分のズボンを脱がせると既に大きくなっているペニスを私にしゃぶらせました。


彼の大きなペニスは口を大きく開けないと入らない程です。彼は私の頭を掴むとペニスをぐいぐいと中へ押し込み、喉まで入れようとします。苦しくて吐きそうになりましたが離してくれず、むせながら胃の中のものをもどしてしまいました。でも、「マゾならばこれがそのうち快感になるんだ。これから俺好みに女にしてやるぞ」と言って、今度は私のアナルからプラグを抜くとヌルヌルのアナルへ口から抜いたばかりのペニスを突き挿しました。いきなり入れられて悲鳴を上げる私に「気持ちがいいだろう。もっと奥まで入れてやろうか?」と言ったのです。


更に密室であるラブホの窓を開けて私の善がり声が外まで聞こえるようにし、ズンズンと力一杯突きます。次第に私も感じてきて、外まで聞こえそうな大声で「オマンコ気持ちいいです。もっと、もっと突いてください」と叫んでしまいました。そして絶頂を迎えた彼は大量の精液を私のアナルへ放出しました。犯された余韻でぐったりしている私に彼は「風呂へ入るから着いてこい」と言って私に身体を洗わせ、最後に「口を大きく開けろ」と言うと私の口にいきなり放尿しました。「苦しくても全部飲め。溢したら承知しないぞ」と言って、全て出し切ると風呂を出ていきました。


屈辱的な行為に私は泣きながら身体やアナルを洗い風呂を出ると既に彼は服を着て、お酒を飲んでいました。そして彼は「いいマンコだったぞ。俺の女にしてやる。また喉もマンコも犯してやるからな。楽しみにしておけ」というと先に帰ってしまいました。「また犯してやるぞ」と言っていましたが、彼からの連絡はそれから来ることはなく、何度かメールを送りましたが返事もなく、やり逃げの男だったのです。


アナルよりも口を犯すのが好きな男性に結婚を迫らせる

その次に出会った男性は、とても優しい人でしたが、変態気味でプレイ変わっていました。最初から自分の顔写真を送ってきたのは彼が初めてでした。勿論、私も綺麗にお化粧をした画像をメールしましが、私のこと凄く気にいってくれて、女装して会いに行くと待ち合わせ場所で人が見ていても構わずにキスをしてくるほどでした。


しかも、ホテルまで行く途中にスカートに手を入れてお尻を触ります。ホテルでは私を脱がすと全身を舐めまわし、アナルの中まで舌を入れてきした。もっと変わっているのは、アナルセックスは好みではなく、挿入するのは私の口なのです。私に唇でしごかせ、顔に馬乗りになって喉の奥までペニスを挿入します。無理やり入れるのではないので次第に慣れていくとピストンを始め、そして激しく突いてくるのです。


彼にとって私の口や喉はオマンコなのです。喉に抜き差しされることに慣らされた私は口を使って一生懸命ご奉仕します。絶頂を迎えそうになると尿道から精液が流れてくるのが分かるようになったのも彼とセックスするようになってからです。そして生温かい精液が私の口や喉に大量に流れて来ます。いきなり喉へ射精されるのはとても苦しいのですが、口の中に溜まった精液は彼の目の前で飲み干すのが習慣になりました。凄く苦いのですが、私が「嬉しいわ、とても美味しい」と言うととても喜んでくれました。


でも、そんな彼からある日結婚を迫られました。既に彼は私のことを女の名前で呼んでいて、「死ぬまでずっと傍にいて欲しい。私の家で夫婦として暮らしたい」と言われたのです。私は既婚者でその時まだ仕事を引退していなかったし、子供もまだ学生だったのでとても彼の申し出を受け入れることは出来ませんでした。それでも彼は私を妻にしたくて何度も何度も連絡をしてきましたが、私は受け入れることが出来ませんでした。それでも、心の奥底では私の女の気持ちが芽生えてしまい、身体を女性に変えて彼の妻として生活したいという気持ちもありました。でも、現実はそれを許しませんでした。


熟年同士の恋愛が結婚に発展するかもしれない

そして数年後、今の彼に出会いました。既に私は60代になっていました。両親も亡くなり、子供も独立したので妻と二人だけの生活です。今なら例え男性に走ったとしても悲しませるのは妻だけです。カミングアウトをして妻を納得させられればそれも可能です。彼からは「このまま関係を続ければ恋愛関係になるけれど、それは大丈夫なのか?」と尋ねられました。私は返事を出来ずにずっと迷っていました。


彼と一緒にいる時は殆ど夫婦のように過ごしています。最初の頃は駅で待ち合わせてラブホテルで抱かれ、その後に一緒に飲みに行ったり、食事をするような関係でしたが、私の姿が完全に女性のように変わっていくと、そのうちに彼は自宅に私を招き入れてくれるようになり、私は主婦のように彼の家の家事をするようになりました。朝早く彼の家に行くと食事を作り、彼を仕事に送り出すと掃除、洗濯を済ませ、午後に買い物に行き、彼の帰ってくる時間に合わせて食事を用意してお風呂を沸かします。食事の後は二人でくつろぎ、週に一度は彼と激しいセックスをします。ただし、私はその後自宅に戻らなければなりません。


彼を取るか家庭を取るか、熟年の恋愛の難しさ

そのような二重生活に私は次第に疲れていきました。彼と別れて妻のいる自宅に戻るか、あるいは元の生活をすべて捨てて彼と一緒に暮らす道を選ぶのか、その選択に迫られるようになったのです。私は自分に正直に生きるべきか、今までの家庭をしっかり守り元の生活に戻るべきか、その決断が出来ないまま先延ばしにしています。でも、このままでは誰も幸せになることが出来ません。男として生きるべきか、結婚は出来なくても女の幸せを選ぶべきか、いまだにその結論は出ていません。


このような男性はきっと私以外にもいると思います。もっとずっと昔から自由に自分の性を選べる世の中であれば、私にように苦しむこともなかったように思います。皆さんはどうしたらいいと思いますか? 彼の元へ走るならば妻との離婚という現実に迫られます。優柔不断で先延ばしにしているのはいけないと思いながら、彼に甘えている私はいけない女でしょうか? セックスだけが目的でプレイを楽しむだけの若い方ならそれもいいのですが、人生の最後をどのように過ごすべきか。ゲイにとってとても難しい問題です。

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