平和の繭に眠る

小春日和の陽射しが

掃き出し窓から

フローリングの床に伸び

いかにも平和な暖かさを

醸し出している

そんな日


ラジオから流れる

いくつかのフレーズが

胡椒のようにピリピリと

耳を刺激した


絶えることのない

戦争

紛争


いつもなら

聞き慣れた言葉ゆえに

やり過ごしていたものの


エンディングの音楽が

慎ましやかに聞こえるころ

床にのびる陽射しが

翳り始めた


人間は幻の中に住んでいるのだろうか

ただ心地よい隙間だらけの繭の中に


答えてくれる人は誰もいない


ここは今日も

ウソのように平和だ


https://kakuyomu.jp/users/rubylince/news/16817330648661767580

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