第36話 いただきます

 今日も十分楽しめた……いや違った、しっかり治療ができた。

 でも、今度はナーシャの様子がおかしい。

 彼女も女だ。

 あんな声を聞いたらおかしくもなるだろうが、流石にもう少し成長しないと俺の食指が動かない。

 俺がロリだったらすぐにでも被害に遭っただろうが,三十路のおやじだけあって、小学生体形ではさすがにできない。

 だが、ここで何もしないという選択肢はない。

 ナーシャの機嫌が悪くなるので、俺はナーシャを呼び、膝の上にのせてから彼女の尻尾を丁寧に撫でて行く。

 獣人の尻尾って性感帯でもあるので、こういった動作は恋人でもほとんど結婚前でないとできないそうだが、流石は人権などない奴隷だ。

 それにナーシャの方が希望してくるので問題にしていないが、俺のこのマッサージ??で、ナーシャも果てて行く。

 これはこれで癖になるかも。

 この日も無事に終わった。

 翌日からも移動速度を速めてモリブデンに急ぐ。

 途中は半分くらいの割合で野宿となる旅となったが、普通よりも半分の時間でモリブデンに着きそうだ。

 いよいよ明日にはモリブデンまで行けそうだという場所で、今日は野宿となった。

 今日もダーナに治療をするが、すっかりダーナもなじんでおり、自分から頼んでくるようにまでなった。

 それならばと俺も張り切って治療をしたら、最後にダーナが潤んだ眼をして俺に頼んできた。


「ご主人様。

 お願いです。

 どうかわたしをご主人様の女にしてください。

 私の初めてを……」


 自分から俺に頼んでくる始末だ。

 まあ、毎日のように彼女を性的に興奮させていれば、生殺しになっているようなものだ。

 とうとう我慢ができなくなったようだ。

 俺の方に異存など無いので、彼女の希望通りに、その代わりやさしくして……

 俺は王都の至宝と言われるお姉さま方にさんっざん鍛えられただけあってか、初めてでもダーナを満足してもらえるくらいのテクニックを持っていた。

 本当にお姉さま方に感謝しかない。

 なにせこの世界に飛ばされた時には、まだ俺はいわゆるっていう奴で魔法使いになったばかりだった。

 耳学問ばかりは豊富だったが、右手だけの実技では分からないことばかりだったが、そんな俺を優しく丁寧に実技指導を連日してくれたお姉さま方のおかげで、今では初めてでも満足させられるまでなったのだ。

 しかし、はじめてのダーナは少し酷い状態になっていた。

 水浴びをさせようかと、俺のアイテムボックスから水をどんどん出して水浴びさせた。

 ナーシャも羨ましそうにしていたので、ナーシャにも同様に十分な量の水を使って水浴びをさせた。

 二人があまりにも気持ちよさそうに水浴びをしている様子も見ていると俺も水を浴びたくなってきた。

 本当は風呂にでもゆっくりと入りたかったが、そんな贅沢は移動中にはできない相談だ。 

 せめて水浴び位けちけちせずにたっぷりと水を使って体をきれいしていく。

 水浴びを終えたら、本当に心身ともにすっきりとなった。

 頭をすっきりとしたところで、一つの懸念に思い当たった。

 俺は今ではすっかりアイテムボックスに頼りきりなので、しかもその保存できる量に未だ限界を見たことが無い事を良い事に、どんどん構わずアイテムボックスになんでも取り入れていく。

 そしてさっきのように必要になった時にそれらを取り出していたのだが、在庫管理など初めは気にしていたが、最近では一切していないことに気が付いた。

 それに何よりも、飲料に適した水を最近一切取り込んでいなかったことにも思い出したのだ。

 明日にはモリブデンに着く距離だから最悪水なしでも大丈夫だろうが、流石に結構危ない事をしていたことに今気が付いた。

 そんな状況なのに水浴びなど言語道断だ。

 水浴びなら、前に取り込んだ海水を使えば良かった。

 俺は後でべとつくから俺は嫌いなのだが、彼女たちなら、それでも喜ぶだろうから今更になって後悔を始めた。

 いやいや、それよりも在庫の確認だろう。

 後悔するよりも、俺のアイテムボックスの中にある物の確認が先だろうと、一人突っ込みをした後に確認をしてくと。

 あれ、これはちょっとおかしい。

 しかも、何で塩なんかがあるんだ。

 少しの量だからこぼれたのかと思ったが、流石にアイテムボックス内で、樽からこぼれるのなんかおかしいだろう。

 それによくよく調べていると、にがりってなんだ。

 今まで俺はにがりを見たことが無い。

 見たことも無いものを取り込めるはずが無いのにアイテムボックス内には塩よりもはるかに少量だがにがりがあるようだ。

 流石に不安になって取り出してみて、なめてみると確かに苦い。

 となると、塩はどうなっている。

 塩を取り出してみると、今まで見た塩なんか比べるべくもない位に真っ白な塩だ。

 俺の良く知る精錬された塩にしか見えないものだ。

 当然舐めても塩だ。

 雑味など一切ない塩だったが、ありえないだろう。

 前にも言ったことだが、この時代に取引されている塩は相当品質に問題がある。

 岩塩の塊を砕いて細かくすれば良いものもあるそうだが、樽詰めされた塩なんか不純物が多く入ったものだ。

 こんなきれいな塩では無かった。

 となるとこぼれたものでは無い。

 よくよく考えると、ある一つの仮説に思い当たった。

 そう、海水が減ったような気がするのだ。

 ひょっとしたら、海水から真水を取ったから、残りとして塩とにがりができたのだということに。

 だとしたら、海水から塩が作れる。

 しかも相当良質の塩だ。

 これは商売に種が増えたが、いきなりではさすがにトラブルの元だ。

 この件は俺の秘密としておくとして、明日はいよいよモリブデンだ。

 そんなことを考えていたら、すっかり身なりを整えたダーナが俺のところに来てへんなことを言ってきた。


「ご主人さま。

 私変なんです」


「変って、またに何か挟まっている感じがするとか」


 すると急にダーナは顔を赤らめて、恥ずかしそうに言ってきた。


「確かに、その感覚はありますが、これはご主人様のやさしさの証であることは私でも知っております。


 それではなく変な感じがするのです。

 今まで感じたことのないような、言葉では言い表せないような……」


 あまりに突飛なことをダーナが言ってくるので、俺はよくよくダーナを見て見た。

 すると、俺のお助けスキルが発動して、ダーナから情報が浮かび上がってくる。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る