第10話
「それでね、今塚さんがアンタに
あやまりたいって」
美代子ママが今塚さんを連れてきた。
土曜日の午後のことだったわ。
「なにか、ご用ですか?」
わたしはわざとつっけんどんに
話してみたの。
「いや、藍佐さん!正式にボクと
おつきあいしてください」
今塚さんがうつむいて目を閉じ
思い切って両手を差し出したわ。
「結婚詐欺師やめていただけますね」
わたしは念を押すようにそういったの。
「いえ、それは、あれはボクの天職」
「ウホン!」
美代子ママがここでひとつ咳払い。
今塚さんは辺りをキョロキョロ
見回している。
「わっ、わかりました。藍佐さんの
ためならわたくし今塚。地道に
身を粉にして働きます」
「結婚しましょう」
「エッ、ええっ、えっっ!」
今塚さんが仰天してひっくり返ったの。
結婚式は教会で近親者だけでとりおこなわれた。
そして、わたしは初夜の日についに
バージンとおさらば、するはずだったんっだけど、
「ゴメン、ボク勃起不全なんだ」
今塚さんの告白。
わたしは卒倒したの。
(終わり)
バージン!バージン!バージン! @k0905f0905
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