第6話 測定2 (領内動乱編6)

「持ちましたけど、この後どうすれば?」

「そのまま集中して、その水晶に闘気を込めてくれ。」

「は…はあ、分かりました。」

幸はカグツチ公に言われた通り、気闘球を持ったまま、集中して闘気を気闘球に込め始めのと同時に1から順に数値が上がっていき、2分後。

「…止まったな。」

「…えっと…どうなんですか?」

「…すまん、ちょっと待ってくれ。こんな結果は初めてでな…。」

「…何がですか?」

「数値は分かったのだが…色が変化しなかったのだ。」

「…はあ、そうですか。」

「ま、分からないもののことを考えても仕方ない。取り敢えず分かることを話そう。パワーの最大値が300と言うことは分かった。」

「はあ。それで…その300というのはこの世界では大きいんですか?」

「ああ、かなり大きい数字だ。この世界の最高レベルだ。」

「そうなんですか…?」

「ああ。だが…この水晶の色が変わらなかったのが分からんのだ。」

「どういうことですか…?」

「今まで、どんな人間であってもパワーがすうじとして潜在パワーというのが色が変わることで分かっていたのだが…色に変化がないのでは潜在パワーが分からんのだ。」

「はあ…、それは分かりましたけど、この世界の人々の平均パワーは幾つくらい何ですか?」

「人で良いのだな?」

「…?はい。」

「そうだな…人間だと大体、一般的な男性が30くらい、高いと40〜45くらい。女性だと平均は大体30前後、高いと45〜50前後だ。」

「成程…てことは…。」

「うむ。貴殿は一般男性の10倍、そして高いところから考えても6倍以上ということになる。」

「…‼︎俺、完全にバランスブレイカーじゃないですか…。」

「そうなるな…。だからこそ、貴殿には修行でその規格外の力をコントロールできる様になってもらう必要があるのだ。」

「分かりました!それで…その修行というのは…?」

「その話の前にこの国のことについて話そう。」

「…分かりました。」

「さっきこの領主邸から出て、ここが田舎だというのは理解しただろう。」

「はい。それと俺の修行にどんな関係が?」

「ここの土地を持っている私達一族の名前からとってここはカグツチ領と言われている。」

「はあ…話が見えませんが。」

「そして私達カグツチ一族は四闘家と呼ばれるこの国の中ではエリートの家系なのだ。」

「はあ…。」

「そして私達はその四闘家の中でもパワーに秀でた一族なのだ。」

「はあ…。」

「そこで、私が直接、貴殿にパワーのコントロールとその活用方法について教えようと思っている。」

「…え?良いんですか?領主の仕事もありますよね?大丈夫なんですか?」

「問題無い。私が信頼している者に任せるからな。それに…、私には貴殿をこちらに召喚してしまった責任もあるからな…。」

「成程、そういうことであれば宜しくお願いします!」

「私のシゴキは中々だぞ?折れてはならんぞ?」

「…大丈夫です。」

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学生転移〜転移先は田舎でした〜 カンタ @180110

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