(二)

 マンションの前にトラックを停めて、有井たちはマンションに入っていった。

 オートロック式のエントランスで、藤並がコンソールについているタッチ式のモニターに十一階の依頼主の部屋番号を入力して呼び出したが、反応がなかった。

 やむなく松阪が依頼主に電話する。漏れ聞こえるのはコール音のみだった。

 藤並は再びモニターに番号を入力した。今度は管理人室の番号だ。

 すると、モニターの横の受話器のそばのランプがチカチカ光ながら音を出した。


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る