第3話 図書室でちょっかいを出す

 今日はなんとなく本を読みに図書室はやってきた。


「人全然いないなー」


 学校の図書室はこんなにも本があるのに

使っている人がほとんどいない。みんな意外と知らないがラノベやちょっとした漫画などもあり、楽しめる場所なのに。


 今日読む本を選び席に使うとすると端っこに先着がいた。


(黒髪ロングの知らない子だなー)


 そう思いながら対面に座る。こんなにも席があるのに対面に座ったことに驚いたのか目を見開いてこっちを見ていた。


 会釈をすると向こうも伏せがちに会釈を返してくれた。


 少し本を読んだのち正面の子が気になり始めちょっかいをかける。


 最初は軽めに足でちょんと触れる程度のイタズラをするとビクリと飛び上がる。いい反応してくれるなー


「あ、足当たっちゃった、ごめん」


「い、いえ全然大丈夫です」


「あれ、その本今話題のやつじゃん」


 向こうの子が今話題の漫画を読んでいたのに気づいたのでそれをきっかけに隣の席まで距離を詰める。


 体を近づけるとこちらを意識して、触れないように縮こまっているのが分かる。


 そんな姿にイタズラ心が刺激され、耳に息をふーっとかける。


「ひゃあっ」


 顔を赤くしながら飛び上がってこちらを睨む。


「あ、ごめん、難しそうな顔してたからつい」


 口をパクパクとさせながら、両の手のをこちらへ向けていたのでその手を掴みギュッと握る。


 プツンと何かが切れる音がした。


「へっ?」


 両手を握り返されそのまま押し倒され馬乗りで俺の上に跨る。


「我慢しなくていいよね...?」


 明らかにやりすぎた向こうの様子がおかしい。


「あっ、いや...」


 ごめんなさい、からかっただけですとは言えず言葉に詰まる。


 するすると服の中に手が侵入し、俺のお腹をくすぐる。


 その手の持ち主を見るとハァハァと息を切らしながら俺の体を見つめている。


 ガタッ


 図書室のドアが開く音が聞こえ、そちらは振り返る。それで少し冷静になったのか、その子は俺の上からどいて外に駆け抜けていった。


「やばい、やりすぎた...」

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