蒼き惨獄
「今日から鎌の訓練をしていく。俺は鎌が苦手だから多くは教えられない。」
「わかりました。」
「でお前自身は鎌は得意なのか。」
「鎌が一番しっくり来ました。」
「そうか。取り敢えず俺の覚えている限りで教えていこうと思うからよろしく。」
そうして鎌の訓練が始まった。
「鎌は体術を基本として組み合わせを中心とする。そして鎌は打撃武器としても意外と優秀なんだ。ただその分癖も非常に強く使う人はかなり少ないというかお前含め5人だ。しかも鎌でレベル89以上を倒せるのは俺とシンコ隊員のメインじゃないやつだけだからな。」
だから教える人がいないのかと納得した。そこからも座学が続き、この日体を動かすことはなかった。体術のかけ方、杖術との組み合わせ、剣術の応用などを覚えさせられた。
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「血气集いし神獄よ」
「なんだ、何のようで呼んだ。しょうもないのならさっさと帰るぞ。」
「ひとつだけ聞きたいことがあったから呼んだ。あいつからお前と似たものを感じたんだが気のせいかどうか確かめようと思って。」
「あいつってあのお前が教えてるやつか。」
「ああそうだ。あいつはうちの隊にもいなかった大妖怪の名を関するやつだから同族に聞いておこうと思って。」
「俺もあいつから同族というか上位種を感じた。ただあいつが操りきれてるかと聞かれるとそうとも限らない。むしろ抑え込むことがぎりぎりの状態だと考えられる。」
「そうか。これからそのあたりも訓練しなきゃいけないな。抑え込むか手中に収めるかで完全に戦闘力が変わるもんな。」
「あいつでも今は組織最上位クラスだぞ。神の名を関するものもいないし前まではウラの名が最高だったけど引退したから同じ時期に神獣の名を関するキリンもいなくなったからな。」
「そうだな。だから今俺たちが現在最強の一角を担っている。早めにあいつを覚醒させたいと思う。俺は妖怪の名だが現在は動物の名もランキングトップ20にいる。3000人だが現在名を関さないまたは動物以下の名を関する人が2500人はいると思う。いつもは妖怪以上の名を関する人が9割以上を閉めるんだが、今はその人数が少なくなったから人数でカバーしている。」
「神の名は少ないし大妖怪も基本いないしな。いま組織にいるのはハクロウとタマモだけだ。猫の名を修行して猫又からさらに大妖怪には出来ないのか。他にもカラスやキツネも妖怪クラスにはできるはずだ。今までの戦力不足はそれで補えたはずだが。まあ俺は関係無いがな。」
「戦うのは俺だしお前は武器の強化だけだもんな。」
「その武器の強化が無かったらお前どころか全員何もできないだろ。」
「そうだな。レベル40以上に強化なしのなまくらは通用しないもんな。ありがとう今日はここまでにしておこう。あいつの強化メニューも固まってきたからな。」
「俺は帰るとする。」
青淵の黒い霧は霧散して見えなくなった。
「動物の名を関するものからトラ、ヘビ、ネコ、キツネ、カラス、カメ、クジャク、オオカミ、ウシ、イヌを明日集めるか。申請を出しに行くか。」
小さくそういって廊下を歩いて行った
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