第3話ー1.5 ステラの再会


「ふぅ――ここまで来れば安心ふがっ」

 

 安心しきって油断している彼女を、私は片手で首根っこを掴む。

 

「な、なにしてくれてんねん!」

「それはこっちの台詞だルビィ」


 そう告げると、ルビィはその大きな瞳をさらに見開いた。


「――ステラじゃん!」

「久しいな。確か6年前に親父さんと王都へ行ったんじゃないのか。こっちには一時的に帰って来たのか?」


 途端にルビィは顔を伏せ、手をきつく握りしめた。


「――実は、実は父ちゃんが大変な事に……」

「親父さんに何かあったのか!?」


 その声は、静かに震えていた。


「どうしたらええんやって……」

「仲間と合流したらすぐに連れていってくれ――大丈夫だ、私達が力になる」


 私は彼女を手を両手で掴み、安心させるように握りしめたのだった。

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