第7話

私は航大さんのプロポーズを受け入れ結婚することを決めた。これもきっと何かの縁だもの。大切にしないとそれこそバチが当たる。

航大さんが講師をつとめるウェディング学科では一般の方の結婚式・披露宴パーティを学生がプロデュースするウェディングプロジェクトが在学中に2回行われる。セレモニーのプランニングから準備・当日の運営まですべてを生徒が担当するというものだ。

籍だけ入れて結婚式は行わない予定でいた航大さんと私のもとに、ウェディング学科の生徒さんたちが訪ねてきて結婚式と披露宴をプロデュースさせて欲しいと頼まれた。

「ハンちゃんこのまま一生独身かと私たち諦めていたんです。だからハンちゃんが婚約したと聞いたときは嬉しくて涙が止まらなかったんです」

「ハンちゃんは本当に真面目で、生徒おもいのやさしい先生です。こんないい先生どこにもいないのになんで世の女性はハンちゃんの良さに気付かないんだろうってすごく悔しかったんです」

半谷先生ではなくハンちゃんと生徒さんから呼ばれて慕われている航大さん。

「ハンちゃん、寧音さん、私たちに結婚式をプロデュースさせてください!ウェディング学科あげてふたりの門出をお祝いさせてください!どうかお願いします!」

一斉に頭を下げられて無下に断るわけにもいかなくなり、

「じゃあ、お願いしような。寧音さんそれでいいよね?」

「はい。航大さんがいいなら私もいいです」

目が合うなり自然と笑みが溢れた。

「やだもう、見せつけちゃって」

「いいなぁ、ラブラブで。私も彼氏がほしい」

生徒たちがわちゃわちゃとおおいに盛り上がっていた。

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