第7話
私は航大さんのプロポーズを受け入れ結婚することを決めた。これもきっと何かの縁だもの。大切にしないとそれこそバチが当たる。
航大さんが講師をつとめるウェディング学科では一般の方の結婚式・披露宴パーティを学生がプロデュースするウェディングプロジェクトが在学中に2回行われる。セレモニーのプランニングから準備・当日の運営まですべてを生徒が担当するというものだ。
籍だけ入れて結婚式は行わない予定でいた航大さんと私のもとに、ウェディング学科の生徒さんたちが訪ねてきて結婚式と披露宴をプロデュースさせて欲しいと頼まれた。
「ハンちゃんこのまま一生独身かと私たち諦めていたんです。だからハンちゃんが婚約したと聞いたときは嬉しくて涙が止まらなかったんです」
「ハンちゃんは本当に真面目で、生徒おもいのやさしい先生です。こんないい先生どこにもいないのになんで世の女性はハンちゃんの良さに気付かないんだろうってすごく悔しかったんです」
半谷先生ではなくハンちゃんと生徒さんから呼ばれて慕われている航大さん。
「ハンちゃん、寧音さん、私たちに結婚式をプロデュースさせてください!ウェディング学科あげてふたりの門出をお祝いさせてください!どうかお願いします!」
一斉に頭を下げられて無下に断るわけにもいかなくなり、
「じゃあ、お願いしような。寧音さんそれでいいよね?」
「はい。航大さんがいいなら私もいいです」
目が合うなり自然と笑みが溢れた。
「やだもう、見せつけちゃって」
「いいなぁ、ラブラブで。私も彼氏がほしい」
生徒たちがわちゃわちゃとおおいに盛り上がっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます