事情を話さなきゃか。

 逢花は、お金をたくさん持っていた。夜には退院?できるようになったので、お会計の話になったのが……


「申し訳ないけど、代わりにお金払って来てくれないかな。私は、ベンチに座っているから」

とお財布を託され、お会計に行った。お財布を開けてみてびっくり!

へ?っと……

お財布の中には万札が何枚もあった。やっぱり逢花は稼いでいるよね。あれだけ人気なんだから。


 ※ ※ ※

 桜良が戻ってきた。

「ごめん。私がやらなきゃだったのに」

「立ちくらみしたのだから無理しちゃだめです」

「ありがとう桜良」

「はい!帰りましょうか」


 やっぱり帰りも桜良は付いてきた。今回ばかりは1人だと不安だったからその申し出を快諾した。それから他愛のない話をぽつぽつとしながら歩いていると、私の家に着いた。残念ながら当然の様に、桜良も私の後に続いて私の家に入る。

「夜遅いから帰っていいよ。私なら大丈夫だから」

「あの、やっぱり逢花のご両親に事情を話さないと」

「お父さんはもう死んじゃっていないし、お母さんはしばらく帰ってこないよ」

「えっと、それはどういう……?」

桜良はかなり困惑している。無理もないか。




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