キョウヤvsヒナタ②
「お前が......俺を倒す、だと?」
ヒナタの言葉に対し、イライラした様子で、そう言うキョウヤ。
多分、自分の思い通りにいかないことにイラついているんだろうな。
「ふん.....戯言を言ってどうする」
そう言った後、カードを引くキョウヤ。
「ワーグ、奴のライフを削れ!!」
『ワォォォォォン!!』
キョウヤがそう言うと、一直線にヒナタの方に向かうワーグ。
しかし
「マジック!!【ミョルニルの鉄槌】を発動!!BP3500以下のモンスターを破壊する!!」
その隙を突き、ハーヴクーヴァは破壊されたのだった。
「くっ.....」
苦々しい顔をしながら、そう呟くキョウヤ。
どうやら、キョウヤ自身は、ヒナタがここでマジックを使うとは思ってなかったようだ。
「だが、ライフは削る!!」
『ワォォォォォン!!』
ヒナタ:ライフ6→3
ワーグの攻撃により、ヒナタのライフは3となり....このままいけば勝てると思ったのか、キョウヤはニヤリと笑った。
「大丈夫か!!ヒナタ!!」
「うん!!大丈夫!!」
俺の言葉に対し、そう答えるヒナタ。
そして、ヒナタのターンが始まるのだった。
「僕は、ボーパルバニーとトレントを召喚!!」
『キュ〜!!』
『オォォォォォ.......』
ボーパルバニー:P4500 ヒット3
トレント:P3500 ヒット2
「ボーパルバニー!!アタックだ!!」
『キュウ!!』
そう答えた後、ボーパルバニーはキョウヤに向けて走り出した。
「ブロックしろ!!ワーグ!!」
キョウヤは、ワーグのBPがボーパルバニーに届かないことを理解しつつも、自分のライフを削られたくないのか、ワーグでブロックするものの
『キュッ!!』
ワーグは、ボーパルバニーに倒されてしまうのだった。
「たかが兎に倒されるとは......やはり、ワーグは弱いな」
ヒナタの方を見つめながら、そう言うキョウヤ。
おいおい、戦ってくれたモンスターまで弱い判定してんのかよ!!
と、そんなことを思っていたら
「自分のために戦ってくれたモンスターに、そんなことを言うなんて......酷いよ!!」
案の定、ヒナタが怒っていた。
「前にも言ったが、この世界は弱肉強食。弱いモンスターを切り捨てていかないと、強いサモナーになれない.....だろう?」
キョウヤが淡々とそう言うと、ヒナタは.....彼に向けて、こう言った。
「弱肉強食っていうけど......【バトサモ】って、本来は楽しく遊ぶゲームだよ?」
ヒナタがそう言うと、うんうんと頷く観客達。
まぁ、そうだよな。
【バトサモ】は楽しみながらやるもんだよな。
と、観客達がヒナタの言葉に共感していたが
「......くだらない」
逆に、それがキョウヤのイライラを増長させたのか.......キョウヤは、イライラしながらそう言った。
そんなキョウヤの様子を見たヒナタは
「逆に、何でそこまで必死になってるの?」
と尋ねた。
.......そういえば、キョウヤがあんな思考になった理由とかって、アニメでは描写されてなかったな。
「......お前には関係のない話だ」
ヒナタの言葉に対し、そう答えるキョウヤ。
一方、キョウヤの様子を見たヒナタは、とりあえず追求するのをやめたものの、攻撃の手を緩めることはなかった。
「ボーパルバニーの能力発動!!ボーパルバニーが攻撃状態の時、相手のライフを削る!!」
「なっ!?」
ボーパルバニーの能力に対し、目を見開くキョウヤ。
『キュキュッ!!』
そんなキョウヤに対し、ボーパルバニーは無慈悲にも攻撃をするのだった。
キョウヤ:ライフ7→4
「キョウヤ様、負けないで!!」
「あんな奴なんかに、キョウヤ様は負けませんよね!!」
キョウヤのライフが削られたことに対し、必死に応援するファンクラブの女子達。
だが
「うるさい!!」
その応援は、キョウヤの元には届かなかった。
「.......え?」
キョウヤの言葉に対し、呆然とするファンクラブの女子達。
「俺の.....邪魔をするな」
キョウヤがそう言うと、ファンクラブの女子達はショックを受けたのか
「嘘でしょ!!」
「そんな!!」
と、悲痛な声を上げていた。
そんなファンクラブの女子達を尻目に、今度はキョウヤのターンに入るのだった。
「......どうやら、俺はお前のことを少し見誤っていたらしい」
そう言った後、キョウヤはデッキから一枚ドローすると
「これで.......決める!!」
もはや手段は選ばないと言う表情で、そう叫んだ。
「俺は......【邪竜】ファフニールを召喚!!」
キョウヤがそう言うと、フィールドに現れたのは......真っ黒な竜であった。
【邪竜】ファフニール:P8000 ヒット3
『ギャオオオオン!!』
ヒナタに向け、咆哮を上げるファフニール。
その目には、獲物を狩るという強い意志を感じた。
「やっぱり、ファフニールを出してきたか」
「ファフニール......強そうだな!!」
ファフニールを見ながら、そう言うカリバー。
「ファフニールの能力発動!!この場にファフニールがいる時、ヒット数だけモンスターを墓地に送る!!」
キョウヤがそう言うと、ファフニールは咆哮を上げ.....その咆哮を聞いたゴブリンとボーパルバニー、それからトレントは消滅するのだった。
「ゴブリン!!ボーパルバニー!!トレント!!」
「自分のことを気にしている場合か?」
ニヤリと笑いながら、キョウヤはそう言った後
「行け!!ファフニール!!」
『ギャオオオオン!!』
ファフニールに攻撃を命じた.....が
「マジック【最後の審判】を発動!!このターンを強制的に終わらせる!!」
ヒナタが発動したマジックによって、それは不発に終わった。
「これであなたのターンは終わりだ」
「.......クソッ」
ヒナタ.......何かカッコいい!!
「僕のターン!!ドロー!!」
キョウヤのターンが終わり、カードを引くヒナタ。
すると、欲しいカードが手に入ったからなのか、ヒナタはニッと笑うと....こう言った。
「幻想の獣よ、今こそ目覚め、僕の力となれ!!【幻角獣】ジャッカロープを召喚!!」
ヒナタがそんな召喚口上を言った瞬間、その場は光に包まれ......フィールドに現れたのは、鹿の角を持った大きなウサギ、ジャッカロープだった。
ジャッカロープ:P8500 ヒット2
『プッキュ!!』
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