vsムサシ②

「俺のターン!!ドロー!!」


俺のターンとなり、カードを引く俺。


「俺はスコヴィッチを召喚!!」

『ヒャハハハハ!!俺の辛さに惚れな!!』


スコヴィッチ:P2500 ヒット1


俺が召喚したのは、唐辛子をモチーフしたモンスター......スコヴィッチだ。


「スコヴィッチで攻撃!!」

『激辛で行くぜぇぇぇぇぇぇ!!』

「ブロックだ!!ドラゲイル!!」

『ビュビュンと倒してやる!!』


.....ぶっちゃけ言えば、パワーではドラゲイルに負ける。

だけど


「マジック【戦士達のためのエール】を発動!!」

「!?」

「スコヴィッチに+1000加える!!」


マジックを使えば、逆転だって出来るのさ。


『オラッ!!』


俺が発動したマジックによって、スコヴィッチのPはドラゲイルのPよりも上になり、この勝負はスコヴィッチの勝利となるのだった。


「ドラゲイル!?」


召喚したモンスターが倒されたからか、驚くムサシ。


「更にスコヴィッチの能力を発動!!この場にスコヴィッチがいる場合、もう一度攻撃することが出来る!!」

『歯ぁくいしばれ!!』


そう叫んだ後、ムサシのライフを削るスコヴィッチ。


ムサシ:ライフ7→6


「タマ!!お前のモンスター......強いな!!」

「だろ?」


何せ、自分で考えたモンスターだからな。


「ターンエンド」


俺がそう言うと、次はムサシのターンが始まった。


「行くぜ!!」


そう言った後、ドローすると.....いいカードを引いたのか、顔色が明るくなるムサシ。


この様子だと、ドラバーンを引いたのかもな。


「俺はドラグーンを召喚するぜ!!」

『水竜の力、思い知るがいい!!』


ドラグーン:P4000 ヒット1


「そして!!」


キタ!!


「爆ぜる炎を纏い、この場に現れよ!!【爆炎竜】ドラゴバーンを召喚!!」


ムサシがそんな口上を言うと、フィールド上に炎が巻き起こった......かと思えば、その炎が収まるのと同時に、フィールドにドラバーンが現れた。


【爆炎竜】ドラゴバーン:P5000 ヒット3


「.....生のドラゴバーン、カッコよすぎだろ」


何でTCGのドラゴンって、あんなにカッコいいんだろ?


『ムサシ!!この勝負、絶対に勝つぞ!!』

「おぅ!!」


.....君達、絆レベル高すぎないか?


そう思いながら、警戒する俺。


「【爆炎竜】ドラゴバーンで攻撃!!」

『あぁ!!』


そんな会話を交わした後、俺に向けて攻撃しようとするドラバーン。


「【爆炎竜】ドラゴバーンの能力発動!!その場に味方モンスターがいる場合、その数だけ敵のモンスターを破壊する!!」

『クリムゾンフレイム!!』


そう言うと、俺のモンスターを....サムライダイコーンとスコヴィッチを破壊するドラバーン。


【爆炎竜】ドラゴバーンの能力。


それは、味方モンスターの数だけ、相手のモンスターを破壊できるという、割と攻撃的な能力だ。


「くっ.......」


タマ:ライフ5→2


主人公のパートナーモンスターなだけに、強いな。


まぁ、それでこそ主人公の相棒なんだろうけど。


「サムライダイコーンの能力発動!!サムライダイコーンが破壊された時、ライフを回復する!!」

「何!?」


タマ:ライフ2→3


俺の言葉を聞き、驚くムサシ。


しかし、その顔はすぐに面白そうと言わんばり顔になった。


「ターンエンド!!」


さぁて、ここからが踏ん張りどころだな。


「よっしゃ!!やりますか!!」


そう言った後、カードを引く俺。


「ペガキュウリとビックリボックスを召喚!!」

『ヒヒーン!!』

『ジャジャジャーン!!』


ペガキュウリ:P2000 ヒット2

ビックリボックス:P1500 ヒット1


俺は、フィールド上に足のあるキュウリに羽が生えたモンスターと、ビックリ箱のモンスターを召喚した後


「頼むぞ、俺の相棒」


そう言うと、俺は相棒のカードを手に取るのだった。


「英雄に憧れし騎士よ、今ここに伝説とならん!!召喚!!【見習い騎士】カリバー!!」


そう叫ぶのと同時に、俺はフィールド上にカリバーを召喚すると......カリバーは、騎士としての本来の姿に戻った状態で、フィールド上に現れた。


【見習い騎士】カリバー:P5000 ヒット3


『俺の名はカリバー!!ワンダーキングダム最強の騎士になる男だ!!』


カリバーがそう言うと、観客達が盛り上がったのは、言うまでもない。


「何だあのモンスター!!カッコいい!!」

「騎士のモンスターって、竜騎士以外にもいるんだな」


......何か、自分の考えたモンスターが褒められると嬉しいな。


「アレがタマのパートナーモンスター.......」

『見習い騎士....か。どこまで戦えるか楽しみだな』

「あぁ!!そうだな!!」


.....どうやら、俺は主人公の闘争心に火を付けてしまったらしい。


けど、ここは【バトサモ】に命を賭ける世界。


そうなっても仕方ない.....か。


「【見習い騎士】カリバーで攻撃!!」

『俺、出陣!!』

「ブロックだ!!【爆炎竜】ドラゴバーン!!」

『おぅ!!』


そう言った後、ムサシの方に向かうカリバー。


「【見習い騎士】カリバーの能力発動!!俺のライフが4以下の時、カリバーに+3000される!!」

「はぁ!?」


カリバーの能力に対し、信じられないとばかりに驚くムサシ。


「そんなのアリかよ!!」

「アリに決まってるだろ?」


だって、このカードを考えたのは俺だし.....何より、ルールには違反してないしな。


『てなわけで、今の俺のPは8000!!つまり.......』

「勝つのは.....カリバーだ!!」


俺がそう叫ぶのと同時に、カリバーはドラバーンを斬り、破壊するのだった。


「ドラゴバーン!!」


相棒がやられてしまったことに対し、声を上げるムサシ。


そんなムサシに対し、観客席にいたチヨコちゃんは


「ムサシ.......」


心配そうな顔で、ムサシを見つめていた。


『ブレイドスラッシュ!!』

「ライフで受ける!!」


ムサシ:ライフ6→3


「続いてペガキュウリとビックリボックスで攻撃!!」

『ヒヒン!!』

『呼ばれて飛び出てビックラボー!!』


俺の声に応えるかのように、そう言うと、ムサシに対して攻撃をするモンスター達。


その結果


「うわぁぁぁぁぁ!?」


ムサシ:ライフ3→0


俺は、ムサシに.....主人公に勝ったのだった。


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