vsムサシ①

俺やムサシ、チヨコちゃんが通う学校.....切札学園には、【バトサモ】専用のスタジアムがある。


アニメ版【バトサモ】では、主にそのスタジアムをメインにバトルが行われていて


「うわぁ..........!!」


今現在の俺は、スタジアム内にいた。


「俺、本当にアニメの世界にいるのか....」


スタジアム内をキョロキョロと見渡しながら、そう呟く俺。


俺の真正面には、戦う気満々な様子のムサシがいた。


「タマ!!今日は頑張ろうな!!」

「う、うん!!」


カードゲームで世界の命運が決まる世界とはいえ......主人公と戦えるなんて、思わなかったな。


ま、これも転生特典ってやつだと思えばいいか。


「「バトルサモン!!レディーゴー!!」」


俺とムサシがそう叫ぶと......その瞬間、スタジアム内が光に包まれ、俺が目を開けると、そこには【バトサモ】用の空間が広がっていた。


「それじゃあ行くぞ!!」


ムサシはそう言った後、続け様に


「ドラゴンキングダム!!」


と言うと、空中に竜の紋章が浮かぶのだった。


「す、凄い....」


キングダム。


それは、モンスター達の出身地であり、属性のようなもの。


【バトサモ】のプレイヤー......もとい、サモナー達は、各キングダムに属するモンスターを使用して、戦うのだ。


ちなみに、ムサシのキングダムはドラゴンキングダム。


その名の通り、ドラゴンがメインの属性だ。


「ワンダーキングダム!!」


対する俺のキングダムは、ワンダーキングダム。


いわゆる、俺の考えた○○系のやつで、カリバー達が属するキングダムだ。


なので


「ワンダーキングダム!?」

「そんなキングダムってあったっけ?」

「さぁ?」


案の定、観客席にいる生徒達がザワついていた。


それは、ムサシも同じだったのか......ポカーンとした顔になっていたものの、すぐに我に返ったのか


「スゲェ!!見たことないキングダムだ!!」


と叫んだ。


ふふん、そうだろうそうだろう。


何せ、俺が真心込めて考えたキングダムだからな。


そう思いながら、俺とムサシは【バトサモ】をプレイし始めるのだった。


タマ:ライフ10

ムサシ:ライフ10


「俺のターン!!ドロー!!」


自分のターンとなり、カードを引くするムサシ。


そして


「ドラゲイルを召喚!!」


フィールド上に、モンスターを召喚するのだった。


『ビュンビュン!!風の力を舐めるなよ!!』


ドラゲイル:P3000 ヒット2


おぉっ!?目の前にモンスターが召喚されてるぅ!?


「マジでカッケェ.......」


ドラゲイルを見ながら、そう呟く俺。


「ドラゲイルで攻撃!!」

『OK!!ビュビュンと行くぜ!!』


そんな俺を尻目に、ムサシはドラゲイルで攻撃を仕掛けるのだった。


「うぉっ!?」


タマ:ライフ10→8


「ターンエンド!!」


ふむふむ.....ダメージによる痛みはないけど、臨場感は半端じゃないな。


...........正直言って、アニメ版【バトサモ】の世界を舐めてたわ。


「俺のターン!!ドロー!!」


そんなことを思いながら、カードを引く俺。


「サムライダイコーンとプニスライムを召喚!!」


俺がそう言うと、目の前に現れたのは......侍の姿をした二足歩行の大根と、プニプニとしたスライムだった。


サムライダイコーン:P5000 ヒット3

プニスライム:P1000 ヒット1


『いざ参らん!!』

『プニニ〜』


「見たことないキングダムの次は、見たことのないモンスターかよ!!」

「マジでアイツ何者なんだよ!!」


見たことのないモンスターが出てきたからか、そう口々に言う生徒達。


それは、ムサシも同じだったのか


「何だアレ!?大根とスライム!?」


と、驚いていた。


「サムライダイコーンで攻撃!!」

『承知した!!』


サムライダイコーンはそう答えた後、ムサシに向けて攻撃を行うのだった。


「くっ.......!!」


ムサシ:ライフ10→7


「続けて行け!!プニスライム!!」

『プニニ!!』


俺は、続け様にプニスライムでムサシを攻撃しようとする......が


「ドラゴゲイル!!ブロックだ!!」

『ビュビュンとな!!』


ドラゴゲイルの攻撃によって、プニスライムは破壊されてしまった。


「プニスライム!?」


いざ戦ってみると、自分の手持ちモンスターを倒されるのは悲しいな。


「......ターンエンド」


プニスライムを倒されたのは悲しいけど、これは【バトサモ】の世界。


モンスターは倒されてナンボ。


受け入れるしかないな。


「俺のターン!!ドロー!!そして、ガンモスを召喚!!」

『ガンモォォォォォス!!』


ガンモス:P5000 ヒット3


自分のターンとなり、ムサシは体が岩石で出来た大きな竜.......ガンモスを召喚すると


「ガンモスで攻撃だ!!」


そのまま攻撃で仕掛けるのだった。


タマ:ライフ8→5


「ターンエンド」


主人公なだけに、ガツガツくるなぁ〜


ま、それがムサシな戦い方なんだろうけど。


「んじゃ、やりますか!!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る