第8話 スニーキングスーツの男

ハルはローリエと別れた後

明らかに《《異質な空間》》を見つけた


中央にポッカリと球体型に空いた空間


前後上下左右360サーバーと思わしき機械に囲まれ


その中央には《《浮いている様に見える》》ガラス張りの四角の部屋


それを繋ぐ場所は目の前にある細い渡り橋


ガラス張りの部屋は小さなサーバー棚が数個とPCが見える


中央には大きな円柱型の機械から緑色の霧の様な物が発生している


ハル

「アレは何なんだ?催涙ガスの一種なのか?」


外から監察していると

サーバー棚の奥から如何にも怪しい全身黒のスニーキングスーツを着た細身の男が出てきて


サーバーに何かを挿していた


ハル

「(なるほど、アイツがハッカーか)」


捕まえるべく渡り橋に一歩踏込んだ瞬間


右足が何か糸のような軽い何かに引っ掛り後方から足元に苦無くないが2本飛んできた


しかしハルは冷静に

飛んできた苦無を避けた


ハル

「ふぅ」


安堵の声が漏れるが罠を仕掛けた主であろうスニーキングスーツを着た男は


ハルを睨めつけてガラス張り部屋の天井から逃げようとする

どうやら男が侵入する時に開けたのだろう


ハル

「逃がすかよ!」


ダンッ!ダンッ!ダンッ!!


そう言ってハンドガンを取り出し

3発撃った、どれも致命傷にはならない

あくまでも捕まえる事が今回の目的だ

2発はフェイク1発は足を狙った


スニーキングスーツの男

「……ちっ」


男は右手に日本の棒状の何かを持っており

それをコチラに投げて来た

そして空中で本命にしていた

足への弾丸が棒に当たり弾かれた


ハル

「…え"っ?」


ダンッ!


ハルが驚いてる間に

もう一本の棒が右足に刺さった


ハル

「なっ!?何が……」

何が起こったんだ

刺さる瞬間が全くわからなかった

ハルの足に刺さっていたのは

六角棒手裏剣ろっかくぼうしゅりけん


ハル

「(忍者かよ…時代錯誤も良い所だ……くっ!)」



痛みに堪えながら


ハル

「(こういう時ほど冷静に…)」


もう一本の棒も

これと同じ物だろう反射神経も

投擲スピードも疾すぎる…


ハル

「(コイツはトンデモナイ化物だ…)」


ハルは物陰に移動して


素早く鎮痛薬を注射して

止血薬を塗り迅速に応急処置をして行く


そしてその間スニーキングスーツの男は何故か微動だにせず

その治療を待っていた



一通り終えると

スニーキングスーツの男に向き


ハル

「待っててくれたのか…ありがとうな」


スニーキングスーツの男

「…………お前只者ではないな…」


そういうと男は

ゆっくりと左の掌に穴が開いていた


ハル

「なんだ、当たってたんだな」


スニーキングスーツの男

「俺の投げた手裏剣の真下を狙い、弾道を隠した…お前人間か?」


ハル

「化物みたいな男から《《人間か?》》と言われるとは思わなかったな」


スニーキングスーツの男

「……化物か…そうだな、その化物が今からお前を殺す」


ハル

「それは無理だな、お前は今から俺に捕まるのだから」



スニーキングスーツの男は背中に挿していた日本刀らしき物取り出し構える


対してハルはハンドガンを構える



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特殊部隊【ジェンテウス】ー高校生特殊部隊員ー 水ノ梅雨(みずのつゆ) @mizunotsuyu

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