第7話 方向音痴

ローン、ステイン、桔梗の三人はステインが見つけたライトの付いていない1区画へと向かっていた



「おいステインこっちで、あってるんだよな」


ローンがそういうとステインが

「うるさい今話かけられると方向が、わからなくなるだろうが」


夫婦漫才めおとまんざいしてないで、しっかり案内してよねハルが危ないんだから!」


と桔梗が言うと

「「誰が夫婦めおとだ!!」」

と二人同時に返ってきた


桔梗は呆れ顔で「(息ピッタリじゃん)」と思ったのだった


三人は敵に狙われている事、居場所がバレていた事から、しゃがみながら移動していた


なので視界が悪くステインに先導してもらう他無い状況だ


問題があるとすれば



「間もなく着くはずだぞ二人共!」


そういうステインは「ほら見ろ!コッチだったろうが!!」

と言いたげな程のドヤ顔をしていた

その声を聴いて呆れた様な面倒そうな声でローンと桔梗は

「「了解」」と答えた


「ほら、もう直ぐだ


そしてステインは立ち上がり


「よし!二人共着いたぞ!!!」

と後ろを振り向きローンと桔梗に

「(どうだ!)」と言わんばかりにニコニコ顔でローンと桔梗を見ていたが二人はゆっくりと立ち上がり両手を上げていた


ステインは

「何やってんだ、二人共!そうか方向音痴って散々言ってた俺が案内出来たからハイタッチってか?」


そういうと呆れた表情で桔梗が首を大きく横に振る


そしてローンが「後ろ」と呟く

ステインが後ろに振り返ると

とても眩しい光と

この施設警備員だろうか?

十数名がコチラを見ていた


ローン

「今回もバッチリだな」

とステインにウィンクしてきた


ステイン

「……………あっ……あぁ」

とバツの悪そうな声で返事をする


桔梗

「そもそも1って言っていたのに何でライトの付いている方へ向かったのよ」

と追い打ちを掛けていた




そこで割って入るように


拡声器を持っている警備員

「両手を上げなさい、そこで何をしている」

と話し掛けてきた


その時

ドーンと建物の方から爆発音がして

その直後に警備員と思われる者達が使用していたスポットライトが消えた。


今だ!!と言わんばかりに三人は散開して移動した。



後ろに控えていた警備員

「ちっ!」


舌打ちをした警備員がハンドガンで逃げた三人に向かって発泡した


拡声器を持っている警備員

「おいシギ!!撃つな!」


後ろに控えていた警備員

「スミマセン、逃しては行けないと思い発泡してしまいました」

無精髭の男が言うと

帽子を取り謝罪のお辞儀をしていた


拡声器を持っている警備員

「今度からは気をつけろ偽装が成功しているだろうから我々は問題無いだろうがな」

そういうとお辞儀をしているシギの肩にポンポンと軽く叩いた


シギと呼ばれた警備員

「(コイツは本当にマヌケだなw文字通りの⁉️サインを残したひきがねをひいた事にも気が付かないとはな)」

そう心の中で呟いたシギの表情は笑みで歪んでいた…



……


………


それから暫くして三人は合流していた


ローン

「はぁはぁ今日は年寄りには ちょっとキツい散歩だな」


ステイン

「ハァハァハァハァそっそうか?俺の方まだまだ余裕だけどな」


桔梗

「二人共だらし無いわよ!ハルなら余裕だと思うけど??」


ローン

「はぁ…確かにな」


ステイン

「ハァハァ帰るまでが遠足ってな」


桔梗

「所で」


ステイン

「あぁアイツ等はヤバかった…」


桔梗

「日本の警備員が


ローン

「それにアイツ等の…俺達の同業者か近い何かだ…それに後ろの男」


ステイン

「あぁアイツはヤバそうだった振り返る隙なんてなかったが恐らく撃ってきたのは間違いなくアイツだろうな」


桔梗

「(……いったい何が起こってるの?ハル必ず行くから)」







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