第三章 プラモデル
目的の街『ハンドジャイ』を行っている途中、再びブタンクに遭遇した。僕はおじいちゃんに教えてもらった特技を使いたくて、木刀を取り出した。そして木刀に『ファイン』をつけてみた。すると木刀が燃えてしまった!普通剣に炎系魔法を使ったら剣に炎がまとうのが普通だと思っていたのに木刀が燃えてしまうとは思わなかった。そんなことをしているとブタンクが殴りかかってきた。僕はブタンクの拳にクリーンヒットして数メートル先まで吹き飛んだしまった。ブタンクがそのまま走ってきたので『ファイン』をお見舞いした。ブタンクが燃えて慌てている間に、どうにか立ち上がった。そしてブタンクを蹴り飛ばして顔面に手を構えて、
「ファイン!」
と言い『ファイン』を唱えた。ブタンクは野太い唸り声を上げてやがて動かなくなった。
ブタンクを倒したら街が見えてきた。ちゃんと看板には『ハンドジャイへようこそ!』と書いてあった。
「よーし、ついについたぞー!…とりあえずおじいちゃんに頼まれた人を探そう。」
町の中心に行くと、たくさんのお店が並んでいた。ちょうど、宿屋に誰か人が二人いたから、話しかけようと思ったとき。
「何で買ってくれないんだよ!」
「そんなプラモデルいらんじゃろうが!」
と喧嘩をしていた。僕のおじいちゃん位の人年齢の人と僕位の年齢の高身長の人たちだ。とりあえず何で喧嘩しているのか二人の話を聞いてみた。
「新作のニンジンプラモデルだよ!ニンジン!買わなきゃ損だよ!損!」
「え?」
聞き間違えかと思い二人の話をよく聞いてみた。
「ニンジンプラモデルなどいらんわい!そもそも何にそんなもの使うんじゃ!」
「観賞用。」
「なら二つもいらんじゃろうが!」
「いるよ!俺用とおじいちゃんの分だよ。」
「わしはそんなプラモデルはいらん!」
どうやらあの男はニンジンプラモデルを二個買うつもりらしい。ニンジンプラモデルを。
「おじいちゃんがいらないなら転売すればいいじゃん。」
「誰かそんなプラモデルいるか!」
僕も流石にいらない。ていうか誰だよそんなプラモデル作ろうって言ったやつ。
「お前なんか知るか!!」
といいおじいさんは宿屋に入っていった。
「あの~どうかしたの?」
なんとなく話の内容を詳しく聞いてみた。
「最近の人気会社『NINZIN』って会社が作った新作商品、それがニンジンプラモデルなんだ。」
「『NINZIN』?」
「『NINZIN』は今までニンジン人形やただのニンジン、ニンジンドリルなどを作ってきたニンジン専用会社だよ!」
ニンジン専用会社…まじでそんなの作る会社があるんだ…しかもニンジンドリルってなんだよ…
「そ、そうなんだ」
「しかも今回のニンジンプラモデルはなんと!食べれるんだ!!」
「は?」
それってただのニンジンと一緒じゃね?しかも食べて何になるんだよ!
「それに腐ることがないんだって!」
うさんくさ…と思いながらあのおじいさんが怒っている意味がやっと分かった。
「買ってあげるから、後で質問に答えてくれない?」
「いいの!?」
この町の店はどんなものがあるかわかるし、ついでにおじいちゃんが言っていた
「君、名前は?」
名前を知らないとわかりずらいので聞いてみた。
「僕の名前は
「僕は
僕たちは比奈斗が言っていた例のプラモデルが売っている道具屋へと行った。
「比奈斗は特技なにかある?」
「…機械開発とか。」
「例えばどんなの作ったの!?」
僕は気になって聞いてみた。
「ニンジンドリルを戦闘用に改造したり、特技を作ったりしたよ。」
「すげー!!」
「特技って作れる物なの!?」
「特技は特別な機械が必要だけど。」
「作りたい!」
「照馬にできるか分からないよ。」
「この僕にかかれば簡単だって!」
そんなことを話していると道具屋に着いた。
「あれだよあれ!」
比奈斗が指を指した先には商品棚になれべられた『新登場!ニンジンプラモデル!』と書いてある箱が並んでいた。僕の所持金は10000円、しかしニンジンプラモデルはなんと5680円、これを二つ買えと比奈斗は言っていたのだ。比奈斗のおじさんの気持ちがひしひしと伝わってきた。
「所持金足りてないけど大丈夫?」
「それなら大丈夫!」
「ブタンクの毛皮~!」
「 ナニィ!?」
隣町へ行くときに戦ったブタンクの毛皮を取っておいたのだ。
―道具屋で売ってみたら合計5000円になった。一応残ったお金で僕は薬草を買って先程ブタンクにやられた傷を直した。ブタンクは弱い割には金のためには結構使えるってどういうことなんだろう?
と思いながら僕たちは道具屋を後にした。
比奈斗の家に行っている時に比奈斗が僕に話しかけてきた。
「そういえばさっき何か質問しようとしていたけどどうしたの?」
「今この街でとある人を探していて、知ってる?」
「この街の人の名前は大体分かるよ。」
「そう?なら聞いていい?」
「この街のことならなんでも聞くといい!」
「今『
「え?
「そう。知らない?」
「…知ってるよ。」
「ならどこにいるの?その人に渡したい物があるんだけど…」
「最終確認だけど
「そうだよ。」
と言うと比奈斗が言った
「僕のおじいちゃんの名前が
「え?」
比奈斗が言った途端僕の時が一瞬止まった気がした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます