第3話〜絶望〜
目が覚めると保健室のベッドの上。
扉が開く音が保健室に響く。
「オ兄ちャん、どうしタの?顔色悪いヨ?」
…コウくんが入って来る。
「あ、あぁ、大丈夫。みんな起きてる?」
「ウん!みンな隣の教室ニいルよ!」
…コウくんはにこにこしている。
「良かった、夢だったんだな。」
「怖イ夢、見たノ?」
…コウくんは心配そうな顔をしている。
「うん…ちょっとね…隣の教室行こうか!」
「うン!ご飯出来テるヨ!」
…コウくんが部屋を出て行く。
「おはようございます。」
「縺ゅi�溘♀縺ッ繧医≧�√#鬟ッ蜃コ譚・縺ヲ繧九o繧茨シ�」
…ユキさんが挨拶して来る。
「今日のご飯なんですか?」
「繝�リ縺ョ郛カ隧ー縺ィ鬟溘ヱ繝ウ」
…ユキさんがにこにこしながら食事を並べている。
「美味しそうですね!」
「縺ァ縺励g縺�シ�シ溷鴨菴懊h��」
…ユキさんは自慢げな顔をしている。
「頂きます!」
「縺秘」ッ鬟溘∋縺溘i謗「邏「縺企。倥>縺ュ縲∝�陦後▲縺ヲ繧九°繧峨�」
…ユキさんが教室を出て行く。
「あ、おはようございます!」
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!」
…タヌキさんが優しい笑顔で挨拶を返してくる。
「探索行ってきますね!」
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!」
…タヌキさんが取って来て欲しい物を紙に書いてる。
「分かりました、行ってきますね!」
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!」
…タヌキさんが手を振っている。
「あ、おはようございます!」
「○○○○○○○○○○○○○○○」
…マサトさんはいつも通り素っ気ない態度だ。
「これから探索して来ますね。」
「○○○○○○○○○○○○○○○」
…マサトさんは疲れてる。
「後は任せて下さい!行ってきます!」
「○○○○○○○○○○○○○○○」
…マサトさんが保健室に入って行く。
「さぁ…行かなきゃ。」
「「「「マア゙縺ヲ○」」」」
…ミンナから呼び止められる。
「ん?どうしました?」
そこにはミンナが居る、ココにはミンナが居る。そうミンナが居る、ミンナが…居る?ミンナ…?
ド ウ シ テ ? ミ ン ナ ガ イ ル ?
…頬に密着している冷たい感覚、足に感じる液体感、歪む視界、鋭い耳鳴り。
「…」
身体を起き上がらせる。目の前には人だったものが転がっている。
強かった○○○○○はもう居ない。
優しかった○○○○○はもう居ない。
頑張ってた○○○○はもう居ない。
愉快だった○○○○はもう居ない。
…死んだんだ。
何かが込み上げてくる、温かい物が頬に流れる。
「…う…うぅ…うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
子供の様に、幼い子供の様に泣いた。
何も出来なかった事に対して、みんながもう居ない事に対して、泣いた。
泣いて、泣いて泣き叫んだ。
ずっと、ずっと泣いていた。
来てから2日しか会っていない人達の死が受け入れられなくて頭を掻きむしった。
泣き声だけが、廊下に響いていた。
「くそがぁぁぁ!なんで自分だけ!なんで自分は何も出来ないんだぁ!」
いつもそうだ、結局自分は何も出来ない中途半端。頼まれた事も出来ない、人っ子一人守れない。
いつもいつも、中途半端に終わる。
馬鹿だ、馬鹿なんだ。
「はぁ…はぁ…」
呼吸をする。それすら自分はしては行けない行為だと思う。
「なんで…自分だけ…」
なんで自分だけ生きてるんだろう。そう独り言を呟こうとしても、声は出ない。思えば、人が居たとゆう安心感があったのかもしれない。まず会って2日の人達にそんな感情を抱くはずが無い。なのに悲しい、悔しいとゆう感情が生まれた。
それから数分後。
「そうだ、ここで立ち止まってちゃ行けない。」
あの言葉を思い出す、ここではしょうがない。
死が隣にある世界だ、しょうがないんだ…。
「まずは…」
教室に入る。2人を引き摺って教室から出した。
「ごめんなさい。でももう、どうしようも無いから。」
保健室に3人の遺体を並べ扉を閉め、鍵を掛けた。鞄に出来るだけ食料を詰める。
「弾は…うん…こんだけあれば十分かな。」
計50発の弾、拳銃しか使わず、それすらサブとしてしか使わない自分からすれば沢山だ。
「良し…これだけあれば十分だろ」
鞄を背負い、大鎌を持つ。
「本当は、連れて行きたいけど…無理なので置いて行きます。ごめんなさい。」
扉の前で一礼をし、歩き始める。これから何が起ころうと自分は、俺は諦めないとそこで誓った。そこから俺は地獄へと歩き出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます