第20話 次のダンジョンは?

 後日、私はアサカ先輩と将棋をした!

 将棋同好会なので当たり前と言えば当たり前のお楽しみね。


 が、しかし……


「負けたああああああああああああ!?」


「あらあら、ありがとうねえ、あゆみちゃん」


「い、いえ、ありがとうございました」


 負けて取り乱した私とは反対にアサカ先輩はとても落ち着いている。

 トウヤに視線を配ると、「アサカ先輩は俺よりずっと強いぞ」と教えてくれた。


 ええ……私これでもアマチュア3段なんですけど?

 その私に互角以上に戦えるトウヤと、私やトウヤよりずっと強いアサカ先輩。

 ちょっとこの同好会、レベル高すぎない? ダンジョン攻略と関係ないけどさ。


「主様よ、上には上がいるものだ。卑屈になってもいけないが、考えすぎは気の毒だぞ」


 うーむと悩む私にレッドちゃんが人生の教えをさずけてくれた。

 それもそうだねえ、将棋は趣味として割り切って、ダンジョン攻略の方を本腰入れてがんばりましょうか。それがいいよね、うんうん。


「いぇい、いぇい☆彡 あゆみ殿が前向きになってくれて、わたくしうれしいですぞ」


「フェータンにも迷惑をかけたよねえ……その節はありがとうね」


「いえいえ、わたくしめ。あゆみ殿のお友達ですからな。当然のことです」


 フェータンはニコニコしている。そして彼女はまた、言うのだ。


「次はみんなで海に行きませんかな? 海底ダンジョンを探索しましょうぞ!」

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