第15話 勝負の後には友情が……ホントか?
「いぇい、いぇい☆彡 おつかれさまですぞ。しかしあゆみ殿が、まさかここまで将棋がお得意だとは思っていませんでしたな」
「へえ、なによ? 私が負けると思ってたわけ?」
「不肖わたくしめ、勝っても負けても、友情が芽生えると信じていましたぞ」
ホントかいな……どうもフェータンと話していると調子が狂う。
すっかり勝負で気力を使い果たした私は、だらだらと机にうつぶせる。
「俺は本当にこんな女に負けたのか……」
「なに? もう一回勝負する? たぶん次は私が負けるわよ。頭がつかれた」
「やめておく。自分の敗北を認めないほど、俺は意固地でないつもりだ」
「あ、そ? なら勝ち逃げさせてよね。また今度、次は気楽に遊びましょ」
喧嘩みたいな勝負で、ボードゲームはしたくないよねえ。
楽しく、楽しく、みんなハッピーが一番よ!
日渡トウヤは微妙な表情をしていたけど、それも一瞬。
同好会長のアサカさんが場をまとめてくれる。
「あゆみさんはつよいのねえ、次はわたしとも遊んでほしいわ」
「ぜひ、ぜひ!」
「なら、同好会に入ってね? ここに書類があるから……」
ノリでサインしてしまった私は悪徳商法のよいカモなんだろうな、と苦く思う。
「明日はダンジョン探索の実習があるから、同好会のみんなで潜ろうねえ」
にこにこ嬉しそうなアサカさんに誘われて、翌日、私のダンジョンライフが始まる!
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