第4話 転校、いざ新天地へ
転校の手続きはとどこおりなく進んだ。
家族にいきさつを説明すると最初は呆れられたけど、最後には私の深い悲しみを理解してくれたようで、転校にOKを出してくれた。
校長先生の方にも、なぜか顔見知りだったフェータンが話を通してくれて、細かい手続きを私の不利にならないように整えてくれた。
「ありがとうね、フェータン」
「いいえ、いいえ、わたくしめはあゆみ殿の友達ですからなー、当然です」
「転校先の高校って、どんなところなんだろうね?」
「ああ、それはですな。モンスターテイマー養成に特化した専門学校です!」
「へ? テイマー?」
「ダンジョンアタックに青春を費やす、少年少女の集いですな。あゆみ殿が楽しい学校生活を送れることうけあい! 不肖わたくしめも尽力いたしますので!」
「は、はあ……さようですか」
「尽力いたしますので! こうご期待!」
フェータンが両目をキラキラと輝かせてキメ顔をしていた。
詳しい話を聞くと、田舎の県の……しかしまあ、それなりには栄えている地域の学校らしい。いちおう自転車があれば生活に支障がないくらいには不便しないそうだ。
どんな場所かなー、というか、どんな生徒がいるのかなー。
それとダンジョンアタック? まあ、それはついでだけども。
アパートに引っ越しを終えた日は、つかれて泥のように眠ってしまった。
さあて、さあて。
期待と不安とを半分ずつにして、私の新しい生活が始まる。
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