第3話
10−3
彼は自分の椅子に座り、まじまじとペンギンを見ている。
「そないに見つめられたら、流石に照れちゃうなぁ」
「うーむ、新種のペンギンか?」
「あのー、ペンギンって進化したら日本語喋れるようになるの?」
「いや、別の生き物かもしれない・・・、ペンギンにしては小さ過ぎる」
「ワイを見て、びっくりせぇへんかったん、お前が初めてや」
「しかも、関西訛りか? 元の飼い主が関西人だったのか?」
「あのな? 一人で考えるんはええねんけど、飼い主と同じ言葉喋るって、ワイは九官鳥か?」
「そうか! 九官鳥とペンギンの間にできた鳥類か!」
「こらぁ! ええ加減にせい! 人が、っていうか、ペンギンが黙って聞いとったら、何を勝手な想像しとんねん! ほな、何か? ワイは一日中「キューちゃん、キューちゃん」って言うとかなあかんのか? このドアホ!」
「やはり、新種に間違いない」
「もう、ええわ」
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