景色が流れていく
古 散太
景色が流れていく
バスの窓
景色が流れていく
ビルが立ち並ぶ街を出て
ベッドタウンを過ぎていき
やがて田畑が広がり
山が遠くにかすんで見える
どれほど風景が変わっても
ぼくは今ここに座っている
車内の気温も湿度も
それほどの変化はなく
快適にぼくは席についている
ぼくはどこにも向かってない
世の中が変わっていくだけで
ぼくはぼくのまま
誰かの頭の中で生まれた
お金儲けのシステムに
ぼくは乗っからない
窓の外を流れていく景色が
どうなろうと関係ない
ぼくはぼくのままであり続ける
誰かの言葉に惑わされないし
誰かの誘いについていかない
世の中の意見に流されないし
世の中の正義なんて信じない
ぼくはぼくの心のままに
ぼくはぼくの信じる道を
生きていくだけ
バスがどこへたどり着くかなんて
知らないし興味もない
たどり着いた先がどこであっても
ぼくはぼくのまま
ぼくの信じるまま楽しく生きる
バスの窓
景色が流れていく
景色が流れていく 古 散太 @santafull
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