第43話

目を覚ます。

そして…目の前には夜神がいる。

(…お母さん)と心の中で呼ぶ…楓。

ピコン(楓、頑張ってね)と言うソフィアの声。

「夜闇、どうした?」と聞く夜神。

「なんでもない!大丈夫!」と言う楓。

夜神に気づかれないようにしないと…と思って咄嗟に答えた楓。

「そうか…とりあえず、あの方に会いに行こう」と言う夜神。

紫怨に会いに行くのか…。

ピコン(気をつけてね、楓。くれぐれも気づかれないように)と心配そうに言うソフィア。

(わかってるよお母さん。)と言う楓。


紫苑のいるところ

「夜神、夜闇、よく来たな。

夜闇は初めましてか」と言う紫苑。

(…これが怨繆の…お父さんか…?)と思う楓。

全然似てないのだ。

「はじめましてです!」と答える夜闇。

「元気がいいな。夜神、変わったことはあるか?」と聞く紫苑。

「特にはありません!」と答える夜神。

と…その瞬間ガンドンガッシャーンと言う音が響いた。

「なんの音…!?」とびっくりする楓。

「夜闇、落ち着け」と宥める夜神。

「…何が起きた!誰か説明を!」と言う紫苑。

「とりあえず屋敷の中にいる戦闘できるやつは戦闘態勢を!」と言う夜神。

(お母さん、今の音って…)と言う楓。

ピコン(えぇ、あの子達だね)と言うソフィア。

(とにかく私も早く行こう)と思う楓。

「お兄ちゃん、行こ!」と夜神に声をかける。

「おう!」と言う夜神。

(…演技はこっちが不利になったタイミングまで…続けよう)と思う楓。

そして、音のしたほうに行くとそこにはレオ、マリア、怨繆、フランティー、雫、蒼夜が居た。

そして、戦闘が始まる。


少し前

「夜神たちに攻撃を仕掛けるのはいまからにしよう」と言う蒼夜。

「いまからですか?」と言う雫。

「早くないか?」と聞くレオ。

「今から楓を連れ戻す!」と言う蒼夜。

「な!?封印されてるんじゃないのか?」と言うレオ。

「あいつなら自力で脱出できると思っている!」と言う蒼夜。

「そんな!無茶苦茶な!」と言うレオ。

「…蒼夜、それは少し早い気がします」と言うマリア。

「いいから、早くしないとこの街が終わるぞ!」と言う蒼夜。

「!?どういうこと!蒼夜」と聞くレオ、マリア、怨繆。

「それはな、あの近くにあった村が1日で廃村になったと噂を聞いたからだ!」と言う蒼夜。

「噂を信じて、行くと言うのか!」と言うレオ。

「それは…だが、時間がないのも事実だろう!」と言う蒼夜。

「そうだけど」と言うレオ、マリア、怨繆。

「私は賛成です!お兄ちゃんに会いたい、話したいです。」と言う雫。

「そうだよな…零のこと心配だよな…雫」と言う蒼夜。

「…わかったよ…行けばいいんだろ」と言うレオ。

「…わかった…行くよ」と言うマリア。

「…雫と零は兄弟だもんね…それに早く行かなくてなんかあったほうが後味悪いし…行くか」と言う怨繆。

「では、今から行こう」と言う蒼夜。


魔血城

「壁を破壊して、行くぞ」と言う蒼夜。

「隠密じゃないの!?」と驚くレオたち。

「隠密してたら、バレたとき厄介だろう」と言う蒼夜。

「たしかに…そうかもしれないけど」と言う怨繆。

「それに、俺たちが用があるのは夜闇と紫苑だ。」と言う蒼夜。

「だったら尚更…隠密のほうが」と言う怨繆。

「どこにいるか分からんやつを探すより突撃したほうが出てきてくれる」と言う蒼夜。

「たしかにそうか…」と言う怨繆。

そして、突撃。


今に至り

「夜闇、楓を返してもらおうか」と言う蒼夜。

「嫌だと言ったら?」と言う楓。

「実力行使させてもらう」と言う蒼夜。

「夜闇じゃなく、俺と戦え蒼夜!」と言う夜神。

「後でな」と言う蒼夜。

楓は蒼夜にしか聞こえない声で言う。

「蒼夜、夜神の相手をして!不意をついて私が攻撃する」と言うと蒼夜は「楓?封印解けたのか?」と聞く。

「解けたよ」と言う楓。

「よかった」と言う蒼夜。

「とにかく今は行って」と言う楓。

「…夜神、やっぱりお前から相手することにするよ」と言う蒼夜。

「ほう?どうしてだ?さっきは後でなと言ったのに」と言う夜神。

「それはな…お前との戦闘楽しかったからだ」と言う蒼夜。

「そうかよ」と言う夜神。


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