第41話

外に出るとすぐ怒声が聞こえた。

「お前、俺を誰だと思ってんだ?」と言う声。

「知らねぇよ」と言うレオの声。

「フラティーだ!覚えておけよ!」と言うフラティーと名乗る男。

「興味ねぇよ」と言うレオ。

「レオ、どした?」と聞く蒼夜。

「こいつに水かけてな…」と言うレオ。

「謝ったか?」とレオに聞く。

「謝ったよ」と答えるレオ。

「こいつもこう言ってるので…許していただけませんか?」と聞く。

「…今回だけだぞ」と言うフラティー。

蒼夜は、その場を離れようとしたフラティーに目を向ける。

「え!フラティーってあのフラティーか!」と言う蒼夜。

「なんだ?知り合いか?」と聞くレオ。

「待ってください!フラティーさん」と言う蒼夜。

「まだ、何かあるのか?」と聞くフラティー。

「前の世界で蒼夜って人と仲間になりませんでしたか?」と聞く蒼夜。

「なんで、お前が蒼夜と前の世界のことを知ってるんだ」と言うフラティー。

「それは…俺が蒼夜だから」と言う蒼夜。

「蒼夜か?!久々じゃねぇか!」と言うフラティー。

蒼夜は仲間になってほしいこと、今まであったこと、今の現状をフラティーに伝えた。

「仲間になってやりてぇんだが…マリアを探しててな…」と言うフラティー。

「私がどうしたって?」と話に入ってくるマリア。

「マリア、勝手にどっかに行くな」と言うフラティー。

「俺の用事はなくなった。いいぜ、仲間になってやる」と答えるフラティー。

(これで…仲間は揃ったな…)と思う蒼夜。

あとは…楓の方だ。


楓視点

(…とりあえず、精神的にどうにかしないとだめなのか…)と思う楓。

ピコン(救いたくないのですか?)と聞いてくるソフィア。

(…救いたいよ。私はどうなってもいいから世界が救われてほしい)と言う楓。

ピコン(それは、本心ですか?)と聞いてくるソフィア。

(わからない…だけど…私は夜闇を止めるために生まれたんだと思うから…)と言う楓。

ピコン(わからないのに、理由ははっきりとしているのですか?)と聞くソフィア。

(そーだね…)と言う楓。

ピコン(不思議ですね。人間というのは)と言うソフィア。

(忘れてたけど…ソフィアって女神だったね)と言う楓。

(ひどすぎません?)と言うソフィア。

(ごめんごめん!)と軽く謝る楓。

(…それにしても何が足りないんだ…)と思う楓。

ピコン(自分のためじゃないから…じゃないんですか?)と言うソフィア。

(自分のため?)と聞く楓。

(そうです…楓には自分は幸せになる権利が無いと思っているんじゃないんですか?)と聞くソフィア。

(…私は夜闇の…心の中の存在だから…)と言う楓。

ピコン(ですが…楓は外に出て他の人と話したりして、楽しそうだったじゃないですか)と言うソフィア。

(そーかもね…)と言う楓。

ピコン(…楓、今回だけですよ)と言うソフィア。

困惑顔をする楓。

(なにをするの?)と聞く楓。

ピコン(手助けです)と答えるソフィア。

ピコン(とりあえず、目を閉じてください…そして今から私の魔法で幻影を見せます…そこから答えを導き出してください。)と言うソフィア。

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