第38話
(とりあえず作戦を立てなきゃならんな…)と思う蒼夜。
(けど…どうするか…まず…楓を奪還しなきゃならんな…)と蒼夜は考える。
「蒼夜さん…その…お兄ちゃんは…」と言う雫。
「…零は俺たちを裏切った。…そして、雫を頼むと俺に言い残した。」と蒼夜は無表情で言う。
(…零はなぜ…俺たちを裏切ったんだ…?)と思う蒼夜。
「お兄ちゃんには…お兄ちゃんの考えがあるんだと思います…。例えば…内側から内部情報を抜き出し…情報収集するとか…」と言う雫。
(あー…雫はお兄ちゃんのことを信じているんだな…)と思う蒼夜。
(俺にもいたな…妹が…)と思う蒼夜。
「とりあえずは仲間探しと力をつける…」と宣言する蒼夜。
「仲間…?」と言う怨繆。
「そうだ…楓たちと居た昔の仲間を集めて強くならなきゃならん…
俺の昔の仲間がみんなこっちに来ているはず…
探すぞ!」と言う蒼夜。
「蒼夜の昔…?そんなの…楓は…」と言う怨繆。
「当たり前だ…あいつは覚えてないんだよ…」と言う蒼夜。
「覚えてない…?」と雫が言う。
「そうだ…記憶障害と言うやつでな…少し…昔の話をしようか…」と言う蒼夜。
「昔の話…」と2人が答える。
まず…俺たちは5人で動いていたのだ。
情報通のレオ
剣の使い手蒼夜
魔術の使い手マリア
知恵の使い手フラティー
最強で最恐の楓
この5人で楓のお父さんと夜神を倒すことにしたのに…倒せなかった。
そして…世界は滅んだ。
人間たちは魔物や魔族の奴隷になった。
俺たちは救えなかった悔しさでいっぱいになって自分たちで命を絶った。
そして…何故かこの世界に転生した。
この話を黙って聞いていた雫たちは夜神と楓の関係を知って驚愕する。
「だから…この5人だったら…倒せるかもしれない」と言う蒼夜。
「それで…倒せなかったらまた命を絶つのかよ」と言う怨繆。
怨繆からは殺気が出ていた。
蒼夜は答えを迷うことなく伝える。
「いや…今回は救う…5人だけじゃないから…雫も怨繆もいるから」と言う蒼夜。
「そっか…命を絶つって言ったら怒ってたよ」と言う怨繆。
怨繆からの殺気は消えていた。
「それじゃ行くか」と言う蒼夜。
「うん!」と言う雫と怨繆。
とりあえずレオのところに行くことにする3人。
(楓をどうやって取り戻すかも…考えなきゃならんし…情報的にも他の仲間の場所がわかるかもしれないレオが一番最初に仲間になるのは良い)と思う蒼夜。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます