第24話
楓達はクルン街を出て西にある森に来ていた。
そこの奥地にあった家に入る。
ホコリが被っており長らく使われていなかったみたいだ。
中には椅子と机そしてキッチンがあるだけだ。
椅子の上には写真がおいてあり楓は手にとって見る。
(!?な…にこれ…)
楓は写真を見て驚く。
その写真に写っていたのは公園のブランコに乗っている幼い頃の楓と楓の乗っているブランコを押している楓のお父さんとそれを見ている楓のお母さん、そして知らないブランコの楓の乗っているブランコの横でブランコに乗っている男の子が写っていたのだ。
(この男の子だれ…?そして…なぜこの写真がここにあるの…?)と思う楓。
楓の世界で撮られた写真がこっちの世界にあるのはおかしいのだ。
そして…写真の裏を見る楓。
『楓へ
この写真を見ているということは実験室についたのか。
もし、この写真の意味を知りたいのなら俺達の組織にたどり着き、俺に直接聞きに来い。
そして…そのヒントはここの地下にある。
???より』
(誰…?まぁ…今はこれしかヒントがない…警戒しながら指示に従ってみるか…)と思う楓。
地下の階段を探して2時間が経った。
そんなに広い家ではないのに…見つからないのだ。
そして諦めかけて壁に寄りかかった零が
カチゴウンガコン
と音と共に地下に行く階段が椅子と机がある場所に現れた。
楓は怨繆と一緒に机と椅子を移動させ、そして地下に続く階段を降りていく。
降りたところにあったのは資料室、実験室、そして収容施設…。
楓はまず、実験室を見ることにする。
実験室には実験台、割れたビーカー、なんか赤い液体が入ったビン、注射器、手術台がある。
楓はここには何もなさそうと思い、収容施設に行ってみる。
そこには人間の形をした何かがいた。
足は鈴のような音を鳴らし、腰のあたりには馬の尻尾のようなものがついており、頭には鬼の角のようなものがついている。
そして…そいつはガラスのケースに入れられている。
まぁ…そいつは、危害は加えれそうにない。
放置でいいか…。
次に資料室に行ってみることにする。
資料室には書類がめちゃあったのだ。
(この中から…探して…目当てのものはあるのか…?)と思っている楓。
見てみる。
するとすぐに見つかった。
まるで…これを見つけてくれと言っているような感じだった。
楓が見たのは赤い色の紙に書かれた書類。
そこに書かれていたのは…鈴乃 寒凪と言う私が引き取られた親戚の名前があった。
そして…寒凪の昔のことだった。
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