第16話

そうして真っすぐ進んでみる。

するとそこにはクルン街があった。

草原とクルン街の近くには山があり、その山の頂上にファイヤーライトドラゴンがいる。

楓たちはとりあえずクルン街に行ってみることにする。

そこには平和そうな街があった。

数時間後には惨状になることはないと思っているようなそんな平和な街だった。

(まずはこの国の国王に会ってみるか)

そう思い、王城がある方に向かう。


王城前につき、王様と面会できるか聞いてみることにする。

「あの…王様と会いたいんですが…急用でして…」と言うとその門番みたいな人が「少々お待ち下さい…王様に聞いてまいります。」と言う。


そして20分くらい待たされて戻ってきた門番の人。「どうぞ…お通り下さい」と言ってくれる。

(おい…そんなに容易く通して大丈夫かよ…ここの王様。)と思う楓。

そうして案内されたのは城内にある部屋の一室。

一番広いであろう部屋に王様はいた。

70前半くらいの男。

その横には60後半くらいの女の人がいる。

女の人は多分女王様かな…?


「ようこそ。クルン街へ。旅人さんが私に何のようですか?」と言う王様

「単刀直入に言う。今日の午後4時頃この街はファイヤーライトドラゴンによって惨状となる。」と言う楓。

王様は理解できていないのか「冗談を言うな!」と楓たちを怒鳴りつける。

(能力で未来のクルン街を見せるか)と思い能力を発動させる。

「能力発動 過去と未来の投影」


「こちらをご覧ください。これは私の能力未来を映し出す力です。」と言う楓に王様は信じられないという表情をしている。

「そこで、私はファイヤーライトドラゴンを倒しに行こうと思います。」と宣言する。

「けど…強いんじゃなかったか?」と言う王様。

「私は基本的にダメージを受けません。ですが…街に被害が出る可能性がある以上ここにいる雫と怨繆を置いていきます。」と言うと王様はなぜ…この2人なのだ?と思っているような表情をしている。

「雫は闇を作り出せます。光に対応できる。

怨繆は魔法を作れる。結界を作ってもらうために置いていきます。

ファイヤーライトドラゴンは私と零が倒します。」と言うと王様はびっくりしている。

「わかった。ではなぜ…私にそのことを言いに来たのか教えてもらってもいいか?」と聞く王様。

「それは…この街でトップに立つ者に許可を貰いにとこのことを把握してもらいたいという私の意思です。」と言うと…王様はなにが面白かったのか急に笑い出した。

「ハッハハハ、律儀なやつだ。」と言う王様。


許可は無事取れた。

戦いに行く前に能力を発動させる

「能力発動 破壊 クルン街の存在」


この能力はその名前の通りクルン街と言う街をみんなが忘れるというものだ。

少し違うな…。

クルン街に立ち入ったものはクルン街のことを忘れない。

クルン街の建造物とかを傷つけないようにするための簡易処置だ。

すると怨繆が能力を発動させる。

「能力発動 多重結界」


これはこの国を破壊しないための結界だ。

魔物とか敵意がある人は入れないようになっている。

魔族は雫、零、怨繆を例外に基本入れないらしい。


零と私はすぐにクルン街を出た。


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