ウィリアムside

もうすっかり忘れられているだろうが、僕はビッグウルフに襲われてレオンに助けられたウィリアムだ。


ちなみに僕の本名はウィリアム・ディ・ルーベント。この国、ルーベント王国を統べる王族の第2王子にあたる。


あの日、僕は公務を終えて、帰るところだった。あのとき、レオンが助けてくれなければ全員殺されていただろう。レオンには本当に感謝している。侍女も付いていたし、貴族か商会の息子かのどちらかだろう。彼はすぐに去ってしまった。お礼をしたいと言ったが断られてしまった。実に謙虚な子供だ。次に出会ったときには必ずお礼をしよう。


レオンはこの国、いやこの世界にとって絶対に必要な存在となる。だから、できれば宮廷魔法師として働いてほしいところだ。だが助けてくれた命の恩人に強制するつもりはない。


父上…現国王陛下にレオンの話をして、レオンを探しにいきたいと申し出たところ許可を得ることに成功した。今回は以前より護衛の数を増やし、僕たちはレオン探しの旅に出たのだ。

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