第2741話 ゼノリカは強くなりすぎた。
一言で言えば、
ゼノリカは強くなりすぎた。
100万のアルテマウムル・シャドーが、
アリのように潰されていく。
もはや、『シャドー100万』という数は、なんの脅威でもなかった。
『センエース化』されたゼノリカは、天下であっても、狂ったような力を持つ。
センエースがこれまでに積み重ねてきた『GODポイント』は膨大であり、その1%は、バカに出来ない数字……というか、シャレにならない数字である。
そのポイントを、ゼノリカの面々は、適切に振り分けた。
センエースの記憶に触れていた『永遠に近い一瞬』の中で、
自分がセンエースに100%尽くすためには何が必要か、
それをずっと考えていた。
その全てを現実化させた。
サポート要員も、
アタッカー要員も、
みな、見事に磨き上げられて、
膨大に膨れ上がったメモリを最大限にいかし、
アルテマウムル・シャドーに対して、
膨大な圧力をかけていく。
百済の面々がまいたデバフ一つとっても、
それまでのソレとは次元が違った。
からみついていく。
レジストを許さない。
レジストされたとしても、
レジストされたことを限定条件として、
新たなデバフが発動したりする。
強力な召喚魔法を獲得して戦力の底上げをする者も多い。
神の召喚獣である『夜空馬(やくば)』や『オズマサクヤ』や『零羽(れいは)』なんかが、
そこら中で猛威を振るっている。
虚空のアリア・ギアス下にあるので、
神の力を振るうことはできないが、
閃化による影響で『神代の力の一部』だけは使えている。
楽連の面々の手数と手段と火力も増えた。
メギドグリムアーツ化と、
オーラドールアバターラと、
各種システムの追加、
この辺をそろえるだけでも、
戦力は爆発的に上昇する。
現状、ゼノリカの面々は、天下であっても、
正しく、『ゼノリカという組織の構図』を理解している。
『センエースと女神たちと三至』がいるので、
天下である自分たちが『メイン戦力』になることはない、
と、明確に理解できている。
だから、楽連の面々は、インファイト系の選択肢を外して、
中距離用の追加火力要員になることを選んだ。
本当なら、百済も楽連も、
『センを守る肉壁』としての役目も果たしたいと願っている。
だが、強大な敵を相手にした時、自分たちでは、
『その役目を果たしきれない』と理解できていた。
『究極超邪神』や『P型』や『オメガ』のような、
次元の違う化け物を相手にするときのことを考えてビルドをくんだ。
『究極の鉄火場』でも、センの『手助け』ができるように、
それだけを考えてGPをふりわけた。
だから、それぞれが、正しく戦力になりえた。
もちろん、個々でみた場合、まだ、そこまで『強力な力』ではない。
天下の面々では、まだまだ練度が足りていない。
――だが、何もできないわけではなくなった。
もはや、これまでのような『無力に等しい雑魚』ではなくなった。
『センエース化』すれば、センの力になれる。
センの力になりたい。
センの狂気的な慈愛に、ほんの少しでも報いたい。
そんなゼノリカの狂信を受け止めるアルテマウムル・シャドー。
頭おかしい狂信者集団に蹂躙される恐怖を味わいながら、
シャドーたちはゾウに踏みつぶされるアリのように続々と死んでいく。
ものの数分で、
ゼノリカ側は誰一人欠けることなく、
アルテマウムル・シャドーは全滅した。
――ゼノリカは強くなりすぎた。
次元の違う強さだった。
その気になれば、秒で『神界』を制圧することも可能な力。
ぶっちゃけた話、
神界の表層にいる『神』の『基礎存在値』は大したことない者が多いので、
楽連と百済だけを送り込んでも、制圧することは可能。
――ゼノリカは強くなった。
――だが、本当に強くなるのはここから。
――ここはスタート地点。
――ゼノリカはここから強くなるのだ。
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