第1037話 ソンキーの戦闘力と、センエースエンジンを併せ持つ、究極の神。
「究極超神化7!! 究極! 超神化! 7っっ!!」
色々と試行錯誤しつつ、
何度となくためしてみたが、
「だ……ダメだ……ムリくさい……なんでだ……下地は既に整っている。理屈は理解している。『条件はきっちりと満たしている』……今の俺なら間違いなく変身できるはずだ……なのに、どうして変身できない……なんで……どうして……」
頭をかきむしりながら、
うめき、顔を歪ませ、
――と、その途中で、
「ま、まさか!」
ハっと顔を上げ、
「まさか、ピンチにならないと『働く気がしない』ってか? ……こ、このセンエースエンジンってヤツは、本当にポンコツだな!」
などと、嘆いていると、
そこで、
「どわぁあああ!!」
豪速の右フックが目の前をかすめていった。
なんとかスウェーで避けられたから良かったものの、もし回避できていなかったら、顔ごと魂魄を持っていかれていただろう。
「な、なにしてんだ、てめぇ! 待ってろ、っつったろ!!」
「お前は俺の敵なんだろ? 別に、ライバルでもなんでもない、ただの敵。だったら、『開く』のを黙って待ってなんかやらねぇよ」
ここにいるのがソンキーやトウシなら待ってやる。
必要なら、手伝いだってしてやろう。
しかし、P2、テメーはダメだ。
「積みたきゃ、前提を整えな」
ここまでは、P型センキーの行動に対し、『何かしらの罠か?』と警戒していたが、
『本当に不具合が生じてパワーアップ出来ないだけ』なのであれば、
もはや、後手にまわる理由は一つもない。
センエースは一気に距離をつめて、
P型センキーをボコボコにしようとする、
――が、
「っ……ナメてんじゃねぇぞ、負け犬がぁ! ソンキーより弱い程度のお前が、全運命最強の融合神『センキー』となった今の俺に勝てる訳ねぇだろ!」
戦闘に集中すると、
P型センキーは、ウソ偽りなく、とんでもない強さで、
「……っ」
「俺は! ソンキーの戦闘力と、センエースエンジンを併せ持つ、究極の神! 誰も超えることはできない、完全なる万物の王!」
膨れ上がった力を、P型センキーは、巧みに操って、
センエースを押し込んでいく。
周囲に散乱する無数のジオメトリが派手に弾けて、世界に溶ける。
まるで荘厳なオーケストラみたいに、互いのオーラと魔力が深い音を奏でる。
(確かに、ソンキーを彷彿とさせる、美しい強さ……しかし……)
拳を交え合ってから数分が経過した時、
センエースは、ニっと笑い、
「ソンキーよりは弱い」
「あん? だからどうした? 嬉しげに『指摘してやったぜ』みたいな顔をしているが、そんな事ぁ、こっちも重々理解してんだよ。いくら、スピリット・ファンクションの強制執行を使ったとしても、完璧なコピーなんか出来るわけねぇ。多少劣化するのは当たり前。だから、『P型センエース1号の戦闘データ』という『受け皿』が必要なんだろうが。そして、なにより、劣化した部分を補う携帯ドラゴンの存在! 俺の携帯ドラゴンには、コピーによる劣化を補って余りある底力がある。つまりだ! てめぇが俺より弱いって結果は何も変わらねぇ!」
「……まあ、そうだな。……うん、どうやら、確かに、『真・究極超神化6同士の闘い』では、お前が勝ちそうだ」
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