第1029話 「「「「「「「「「「「「「「「「開け、烈空閃光モード」」」」」」」」」」」」」」」」
「遠慮するな。俺も、今のお前の全部を把握しておきたいんだ。というわけで、さあ、みっともなく無様にあがけ」
P型センエース2号の煽りを受けて、
ゼッキは、
一度、ギリっと奥歯をかみしめてから、
「……開け、殺神遊戯モード」
強化モードを使用する。
稼働時間が極端に短くなってしまう代わりに、
スペックが爆発的に上昇する積み技『殺神遊戯モード』。
続けて、
「開け、天影太陰モード」
宣言の直後、ゼッキのエグゾギアは翡翠の粒子に包まれる。
そして、
同時に出現した複数のジオメトリから、
『蒼黒のオーラを放つゼッキの影』が出現した。
8体の天影は、ギッと、P型センエース2号を睨みつける。
ここで終わりはしない。
その8体+ゼンの全員で、一斉に、
「「「「「「「「「オーラドール・アバターラ」」」」」」」」」
最高峰の分身魔法を使用する。
結果、そこには、180体の、ゼッキが出現した。
その180体のゼッキは、
出現すると同時、
一斉に、右手を天に掲げ、
「「「「「「「「「「「「「「「「開け、烈空閃光モード」」」」」」」」」」」」」」」」
宣言と同時、
180体のゼッキが鋭い閃光に包まれた。
強い、強い、発光。
全ての暗闇をも裂きうる極大の輝きは、
在(あ)る瞬間を持って、一斉にパァっと散っていった。
――光が晴れた後に残ったのは、
「……これが、『今の俺』の全力だ」
深きオーラに包まれた『独(ひと)り』だった。
全ての天影とオーラドールを飲み込み、
存在値を劇的に底上げした、
聖なる殺神アスドラ・ゼッキ・ミラージュ。
その存在値は、
驚愕の、
『5000億』!!
※ 裂空閃光モードは、決して融合ではない。ゆえに、存在値が、足し算や掛け算でバカ上がりするわけではない(上がらないわけではない。重なったことによって、通常時よりも出力は増す)。
裂空閃光モードの一番のメリットは、180という無数の自分を一つにすることで成される『歪みの矯正』。
純粋に、己という個の『純度』を高める覚醒技。
他者との合体では、むしろ歪みが生じるが、
自分との統一化では、むしろ、歪みは削られる。
――つまり、裂空閃光は、フレーバーテキスト的に言えば、
【存在値をそこそこ上昇させ、戦闘力をかなり底上げするモード】である。
そんなゼッキの神々しい姿を見たP型センエース2号は、
「はははっ! すごいじゃないか、ゼン! ほんの数週間前まで、存在値一ケタの中学生だったのに、こんな短時間で、もう超神級の領域に達しているとは!」
心からの拍手喝采。
本気で、ゼッキをほめちぎるP型センエース2号。
――『5000億』という数字は、もちろん、究極超神センエースやシューリやソンキーやバグやゴートやソルといった超常の連中と比較すれば、カスみたいな数字。
だが、大事な点は、『銃を持っていないオッサン以下だった中学生』が、たったの数週間で、超神という領域まできたという、その圧倒的な成長率にある。
この速度で、この領域に達していながら、
ゼッキの成長率的ピークはまだまだこんなものではないという事実は驚嘆に値する。
「それほどの速度で強くなった者は、例外中の例外である『タナカトウシ』以外だと、お前だけだ、ゼン」
「……はぁ? なんで、そこでタナカトウシの名前が出るんだよ。つぅか、なんで、あいつの事を知って――」
「まあ、あの例外は、お前よりも短時間で、お前よりも遥かに高い場所まで駆け上がったがな。あの例外が辿り着いた場所は、今の俺が、さらに『絶死のアリア・ギアス』を積まなければ届かないほどの狂気的な高み」
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