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「ルミナ誤解があるようだけど、こういう事をしたのもルミナが初めてだし、本当に指南書を読んだだけだ。私の部屋にあるから、見せてあげようか?その代わりかなり過激だよ。だから、ね」
私が持っているカップを取り置くと、私の右手を触りながら耳元で囁いた。
「ルミナの大切な場所をもっとほぐさないと、ルミナが辛いよ。これが入るんだよ」
そう言うと、アトラスは自分のそれを触らせた。
あまりに大きくて硬いそれに驚きアトラスの顔を見た。
「これ、が入るんだよ。指1本では足りないでしょ?」
「お、男の人のそれはこんなに大きいの!?」
ガチガチの硬質は確かに指1本とは比べるには失礼な位に違う。
凄い、硬くて、大きくて、長い。
正直珍しくて、思わずまじまじと見て触った。両手で持ってもまだあまり、強く握っても全くビクともしない。
先端から根元まで触ってみると、何か先の方だけ少し柔らかい気がする。
形もなんだかキノコに似てるけど、傘の部分は無いし、真ん中には筋のような物があるような気がするし、擦ると余計に硬くなるようにピクピク動く。
面白い。
先の方は柔らかいのに、それ以外は硬いし、ドクドクと強く脈打っている。
もっと擦ったら、もっと硬くなるのかしら?
「ま、まつんだルミナ!その触り方おかしいよ!!」
顔を真っ赤にして慌て、私の手を離した。
「どうしたの?アトラスが触って欲しくて触らせたんでしょ?私、もう少し触りたいよ」
「そ、そんな事されたら僕だって我慢できないよ!!もう、やめてよね!」
「何を我慢するの?あ、もしかして、その、おトイレ?我慢してるからこんなに硬くなってるのね」
「・・・違うよ。ともかくこれくらいの大きさが入るとなれば辛いだろ?だから、もっと濡らしてほぐして上げないといけないんだ。もうおしまい」
私の手をアトラスのそれから離し、立ち上がった。
「お茶入れ直すね」
「うん」
なんだかゴソゴソと下部を直しながらアトラスはお茶を入れ直し出した。
でも、確かにあの硬くて大きい物が私に入るなんて想像出来ない。
私だって男女の営みは知っている。
アレが入るの?
一体どれくらい痛いのかしら。
やっぱり、裂けちゃうんじゃないかな。裂けたら血が出るんだろうかそもそもあれが本当に入るのかなぁ。
あんな大きな物を挿れたら絶対に裂ける。
想像すると怖くなってきた。
「怖がらなくてもいいよ。これから少しづつ慣れていけば大丈夫だよ。でもやはり初めての時はかなり痛いとは書いてあったな」
「ううっ・・やっぱり痛いんだね。アトラスの指南書ってそんな事も書いてあるの?どうしたら痛くならないの?」
「でもね、指南書はただの指南書だよ。でも、ほぐせばかなり緩和されるとは思うけど、ルミナの何処を触ってあげたら良いのかはルミナしか分からないから、教えてくれる?」
「私が?どうやって?私もわかんないもん。さっきもアトラスの言う通りにしただけだよ」
「それでいいよ。私の言う通りにしてくれるなら、今よりもっと気持ち良くさせてあげるから」
「気持ちよくなる、の?」
「そうだよ。恋人、と言うよりも夫婦となった時、夜の営みは大切だろ?一生の事なのだからね。一方的に楽しむのではなく、お互いが快楽を楽しみながら愛を深めていくものだからね」
「でも、それならアトラスは本当に好きになった人にするべきじゃない?それに、アトラスは公爵家の嫡男だよ。もっと相応しい人がいるでしょ?」
「心配してくれるの?嬉しいな。はい、お茶どうぞ。熱いから少なめに入れたよ。疲れたでしょ。お菓子もどうぞ」
本当に少ししか入っていない紅茶とクッキーを私に渡した。
「さすがに少ないわよ」
3分の1しか入っていない。
「何言ってるんだよ。この間みたいに零したら大変だよ。火傷を甘くみちゃダメだよ。熱いとその驚きでルミナの心に傷が残るし、辛い顔みたくないよ。火傷の跡も軽いなら残らないけれど、もしかしたら残るかもしれない。勿論、ルミナの肌に傷が出来ても私は問題は無いけれど、ルミナにとって心の傷、身体の傷になってしまったら、私が側にいるにもかかわらずそのような失態を起こしてしまったら死にきれないよ。そうだ!それなら私が口移しで飲ませてあげるよ」
隣に座りながら本気の目で言うから、はぁ、と首を振った。
「いいよ、これで」
付き合ってたら面倒だわ。
「そう、残念だね」
これまた本気で残念そうにしゅんとなるから、嫌気がさしてくる。
「はいはい。話し続けて」
「わかった。さっきの話だけどね、確かに私の立場なら本来近隣国の王女、もしくはそれ相応の立場を持つ貴族令嬢を妻として娶るのが通例なんだけど、周りに私に見合う年頃の女性が全くいないんだ」
「本当に?」
「うん。勿論、幾人かはいるけれど、この国には3人の王子がいるだろ。それで事足りている。本当に良かったよ。
それに、1人はランレイの婚約者として名が上がっている。だから、ある意味私は自由なんだ」
「ランレイの婚約者候補に王子なんて、さすが・・・公爵家ね」
世界が違いすぎる。
「そうだね。私も公爵家の嫡男として生を受けた事に関しては感謝してるよ。その上ルミナという女神に出逢えた上に恋人にまでなったのは、本当に感謝してる。私は神などというあやふやな存在は信じていない。全ての道、運命は己が選択した上で成り立つと思ってる。それをあたかも神が導いた、など胡散臭いまやかしに乗るきにはならない。だから、ルミナと私が出会ったのは必然。そう、運命なんだよ」
いや、やめてよ。
無邪気な顔して私に同意してくる顔してくるけど、さっぱりわかんないよ。
「え、えーと大袈裟だよ」
「いいや、まだこの想いを伝えるには足りないくらいだよ」
いや、だから、その熱い瞳で微笑みながら見つめるやめてよ。
全然わかんないよ。
「まあ、いいか。ようは自由だから、私の為に恋人になっても問題なかったのね」
不思議だった。アトラスの立場なら、婚約者もしくは婚約者候補くらいいてもおかしくないのに、聞いた事がない。
幼なじみとは言え、不釣り合いな女性の屋敷に訪問するなんて大騒ぎされるはずが、逆に、カーヴァン家の祝いに招待されるなんて、不安だった。
考えてみれば、お父様も特に問題視していなかったから、知っていたのだろう。
あの能天気お兄様達は、本当になんにも考えて無さそうだけどね。
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