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授業が終わり、急いで教室を出て下駄箱をあけると、クリスからの手紙が入っていた。

プリライ伯爵家からの仕事を貰うことになり、逆らえない。でも、私の親友はルミナだけよ。

簡素で酷く慌てた筆跡に、きゅっ、と唇を噛んだ。

ええ、分かっているわクリス。

これが貴族の世界の現実よね。私達子供は、大人の世界に従うしかない。

だから、

そう、仕方ないのよ。

そう、分かっているわ。

こんな事、昔からあったわ。

慣れっこよ。

そう言い聞かせるのに、胸がとても苦しかった。

クリスがあまりにも長く側にいて、楽しかったから、酷く辛かった。

考えるのはやめよう。

繰り返しながら、私は俯き足早に学園を出た。

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