第3話 彼女は、遊星からの隣人。
本編第1話「遊星からの隣人ミヤコダさん」
https://kakuyomu.jp/works/16816700428006723904/episodes/16816700428006769536
ネタにした映画
「遊星からの物体X」(1982)
2021年のうびぞおに言いたい。
「なぜ、この映画を第1話のネタに持ってきた?」
こんちは、うびぞおです。
今回は短編はありません。本編でネタにした映画についてのタワゴトです。
さて、本編第1話のネタにした映画は「遊星からの物体X」でした。読者の掴みになる大事な役割を背負った第1話で、80年代初期のSFホラーって、マニアックすぎませんか? ただでさえ、ホラー映画をうたったせいで読者から敬遠されたというのに、選りに選って40年前の映画とは。
でも、それだけ、うびぞおはこの映画が好きで、思い入れがあるわけです。それに、まだカクヨム初心者でしたので、読者目線を考えることなんて知りませんでしたし。とにかく何も考えずに1話目はこの映画にしてしまったのでした。
初めてこの映画を観た頃は、一応ホラー映画をたしなんではおりましたが、まだ、映画鑑賞が自分の趣味とは思っていませんでしたし、知識もそんなに持っていませんでした。
なので、この映画はSF、それもスターウォーズみたいなスペースオペラだと思って見始めました。
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南極だかの青空の下、氷の上を一匹のシェパードが走っている。
シェパードがアップになる
ばかっ
と、その顔がグレープフルーツを切り分けるように割れて、中から赤い何かがひょろろろろ~
(本編 第1話から抜粋)
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という、犬パカのオープニングで、腰抜けるかと思うくらいおったまげました。
あれー、宇宙じゃなくて北極か南極だー。シェパード走ってきたなあ、「南極物語」みたいだなあ、とのんびり見ていただけに。なんていうか、麦茶と思ったら麺つゆだったみたいな。
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謎の細胞生物に人間の体が乗っ取られて、あり得ないグロテスクな変形をしながら、残っている人間たちを次々に襲っていく、という映画だ。
話が進むにつれ、ぐちゃぐちゃの体だの、頭から蟹の手足みたいのが生えてきて歩き回るなど、グロいシーンが続く。
(本編 第1話から抜粋)
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犬パカの後もずっと、人間が殺されては、その体がおどろおどろしいクリーチャーになるというグロいシーンが続き、まだ映画好きとしては幼かったうびぞおはびびりまくりました。赤黒い死体のパーツが動き出して、なんか触手やら節足やら生えてきて動き回るのは、今では珍しくありませんが、その時は初めて見たような気がします。ところが、観ているうちに、うびぞおさんは、そのクリーチャーに慣れてしまい、南極基地という閉鎖空間で誰が宇宙生物に体を乗っ取られてるか分からないっていう、今で言う人狼ゲームみたいな展開に引き込まれ、目が離せなくなっていました。
CGにすっかり目が慣れてしまった昨今、本作を観ると、そんな大したことはないんですが、それでも、この映画は凄い映画としてうびぞおには刷り込まれてしまってます。
そして、この映画を撮ったジョン・カーペンター監督作品を観れるだけ観ました。面白い映画の多い監督ですが、うびぞおは「光る眼」という子供が怖い作品が好きです(同監督作品の中では低評価らしいです)。
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「ね、怖いところ、ひとつもなかったの??」
ひねくれ者の私は答える。
「…唯一怖いと思うとこありますよ」
「どこどこ?」
「血に火を近付けると血が暴れて正体が分かるから、って親指をナイフで切るとこ」
ミヤコダさんは口を開けたままになった。
「………え…?」
「だって、そこだけは、痛みが想像できるじゃないですか。私、小学校のときに図工でカッターで親指をけっこう深く切ったことがあるんですよ。すごく痛かった。だから、あのシーンとか、血判状をつくるシーンとかの刃物で指を切るシーンは怖いです。」
ただ怖い、っていうより、お尻がむずむずするような。
私は、左手の親指をぐっと立てるようにして、ミヤコダさんに見せた。
私の左手の親指には、2cmくらいの傷が白く残っている。
(本編 第1話から抜粋)
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ちなみに、これも自分の実体験から。うびぞおの左手にも小学校の時に刃物で切った傷痕がうっすら残ってます。教室から保健室まで点々と血痕を残してしまったことも忘れらません。だから、今でも、ちょっと指を切るみたいなシーンは、ホラー映画じゃなくてもゾクゾクします。特にカミソリが嫌いです。
こうして振り返ってみると、それなりに理由があって第1話にこの映画を持ってきているわけです。それに、今だったらどのホラー映画を第1話に持ってくるか、というと、実はさっぱり分かりません。せめて2000年代の、もっとメジャーなホラーの方が良かったという気持ちはあるのですが、うーん、難しい。ちょっと思い付かないというのも事実です。
……と、本編でネタにした映画には、こんな風に思うところが色々とあったわけですが、本編公開中は、そんなことに触れている余裕はありませんでした。
ネタにした映画がどんな映画だったのかは、レンタルでもサブスクでも観れば分かりますし、いろんなサイトであらすじや見どころを知ることできます。でも、うびぞおが何を考えて恋愛小説のネタにしていたのかは、うびぞおにしか分かりません。
そんなタワゴトをこのように映画を紹介するような、そうでもないような形で、今後も記録していこうかと思います。
次回は明日の朝6時に公開します。
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