彼氏

「え…どうしてそんな血まみれ…」

今にも倒れそうな愛しの彼に私はどうしていいか分からなかった。えっと…警察に通報?いや救急車が先よね…

あたふたしていると彼がフラフラしながらこちらに近づいてきた。

「あっ歩いちゃダメよ!今救急車呼ぶから…」

彼のもとへ駆け寄って急いで119番通報をする。車にでも引かれたような酷い傷だった。早く繋がって!私が震える手でスマホを耳に当てていると、彼が何かを言おうとしてることに気づいた。

「…え……い…だ」

声を振り絞って私へのメッセージを伝えようとしてくれている。どうしたのだろう。私は彼の口に耳を近づける。さっきまでは途切れ途切れにしか聞こえなかった声が今度はハッキリと聞こえた。

「お前のせいだ」

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