第15話 集合

ほぼ同時刻、3組の冒険者達は心一つに拠点を襲った敵との戦いを終わらせた

ガンッ

ダークブレイドを地面に突き立て重い体を支える、少しずつあのゴブリンの死亡地点に近寄り、落ちているレコードを拾う、そのレコードには固有スキル<魔針>、もう一つにはそいつの扱えるスキルが記録された物だ、

「団長、こいつは誰か他のまだ固有スキルが使えないやつに渡してやれ、こっちは貰ってもいいか?まだレベルがあんたらに比べりゃ低いからな」

レコードを団長に私ながらそう呟く

「ああ、構わん、今は全体の戦力をあげるのが最優先だ」

「ありがとよ」

そういいながらレコードを砕く、それと同時にレベルアップの表示、20から21、1しか上がらなかったが、まぁいいだろう、それよりスキルツリーの更新と行こう、今使えるスキルは

片手剣:スラッシュ、ストライク、ターンスラッシュ、ブレイブ、これは全武器対応だがフォールズ

二刀流:ダブルスラッシュ、クロスストライク

大鎌:ガバイト

魔法:フレア、フレアソード、フレアスラッシュ、サンダー、アイス、アイスレーザー、ダーク、

マジックウェポンズ:打突斬、サン・バイト、ソーサリーナイツ、フォーリング・オブ・ディスペアー

今持っている、スキルポイントは5、できれば他の武器スキルと、マジックウェポンズを解放したい、

マジックウェポンズのスキルツリーに目をやる

「コイツにしようか」

ウェポンライジング、必要ポイント3、武器を周りに4本出して周囲を回転させながら上昇、フォールズとも組み合わせが聞きそうだし、なかなかにいいスキルだ、もう一つはメイスのスキル、ヘイトメイサー、メイスで叩きつけた相手の意識をこちらに向ける、ヘイト管理が今まではむずかったからな、複数人で一体を倒す時には役に立ちそうだ、実際ゲケルの時にはそれでそこそこ悩まされた

「こんなもんだな」

団長の方を向くと、まだ体が重そうにハンマーを杖にして起き上がる

「もうだいぶ治った、他のやつのとこに戻ろう」

「あぁ、まだ戦ってるなら急いだ方がいい」


「よいしょっと」

体がまだ痛む、だけどロスト達がまだ戦ってるかも、だったら早く戻らなきゃ

「ヒバナ、動ける?」

「ええ大丈夫、問題ないわ」

よく見ると傷口から炎が湧き出るように噴出し、みるみるうちに傷が治っていく

「それ、なに?」

「ん?あぁこれはね、不死鳥の炎ってスキル、能力はmpを使わずに再生、だけど使用できるのは戦闘終了直後のみ、結構スキルポイント使ったんだけど、MPの節約ぐらいにしかならないんだよね」

「じゃあなんでとったの?」

「この後に続くスキルが強いから」

「なるほど」

確かに強いスキルを取るのに必要なら仕方ないし、とっておいてもいいだろう

「ていうかこのレコードどーすんの?」

「んー、私たちがこのレコード割ってもいいけど、固有スキルは私たちが使えるようになるより他の人に渡した方がいいかな、となるとこっちの普通のレコードなら割ってもいいよ」

ヒバナがこっちへ投げてくるレコードを受け取り、握りしめて破壊する

「レベル上がった、21」

「スキルポイント振っとく?」

「うん、前から決めてた」

トルネイド・ストライク、風をストライクにまとわせて突進する技、

「よし、行こう」


「レーゼさん?大丈夫ですか?」

砂嵐でまだ見えない、

「ええ、なんとか大丈夫よ」

声はした、なら問題は無さそうだ、周りに敵の反応もない、体の傷は、まぁ再生もあるし

レコードがあるはず、レベルをあげれば体力は回復する

「そっちにレコードあります?」

シュン、砂嵐を切ってレコードが飛んでくるそれをキャッチする

「それ、固有スキルの方はもらっとくからそれ使って」

砂嵐ももう収まった

「レベル21、ですか、習得スキルはそろそろ、アクツの強化が欲しかったんですよ、アクツレーザー、習得しておきましょう」


数分後

拠点の内部ではまだ激しい戦闘が続いていた

「団長どーする?」

「どうするも何も手伝うしかないだろ?」

「まぁそれもそうだな」

武器を出せるだけ出してゴブリンの頭上に向ける

「ザコは片付けていいよな」

手を正面に出してそのまま下に振り下ろす、雨が振るように武器が降り注ぎ、ゴブリンを容赦なく貫き、殺す

「これでよし、団長、武器片付けてからもっかいやるから、先行っててくれ」

「そりゃどうも」

落ちてる武器を上に再びあげて、次のゴブリンに狙いを定める、ただ数体、再び落とす前に数体消える、

「アクツストライク!」

フローか、ならいいだろう

「バーンフレア!」

地面から炎が吹き出す、ヒバナか、

「トルネイド・ストライク!」

見たことはないスキルだが、わかるあの風を使用したスキルはスフェーンだな、

あと見えるのは水の波動と、それを凍らせる冷気、フローと、レーゼ、だったよな、いつのまにあんな連携覚えたんだ?まぁいいか、俺もそろそろ行くか

今度は飛び降りと同時に武器を落下させ、攻撃、周囲には味方7人ゴブリン8体、

「サンダー!」

正確に撃ち抜く

「ちょーっとどいてくれよ」

味方の波を押しのけて中央へ向かう、それと同じようにゴブリンも向かってくる

「ストライク」

2体薙ぎ倒す

「ロスト!屈んで!」

スフェーンの声、後ろから、

屈んだ瞬間に槍が頭の上を通る、そして目の前にゴブリンを貫く

「ナイス、スフェーン、流石だな、ヒバナはどうした?」

ダン!

後ろを振り向く、腹を貫かれたゴブリン、

「ボサッとしてないで早く戦いな、」

ヒバナか、

「わかってるさ、やるぞ」

ダークブレイドを構える、

「カッター!」

斬撃を打ち込む、そこにヒバナが打撃、次は後ろ、スフェーンが槍でつく、

「ブレイブ」

一刀両断、死体は消えてレコードになる

「アクアレーザー!」

フローか?

水がゴブリンを貫く、そしてそれと同時に凍りつき、砕け散る

「ロスト、皆さんもここでしたか、団長とレーゼさんも同じです」

「よし、6人揃ったな」

片手剣を構え、6人で背中合わせに並ぶ、左右を見て合図を送る

「行くぞ!」

「トルネイド・ストライク!」

「バーン・フロア!」

「アクツ・ストライク!」

「アイスエイジ」

「アースブローワー!」

「サン・バイト!」

斬撃、炎が、風が、地面が、水が、冷気が、6色のパレットのように広がる


続く

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